生活満足度向上に資する研究・発信を行うくふう生活者総合研究所はこのほど、今月から店頭に並び始めた「随意契約による政府備蓄米の購入」について、実際の購入状況や購入者の満足度の緊急調査を全国の１万62人を対象に実施、結果を公表した。 【調査結果】購入者の８割超が感じた備蓄米の味・品質は… 　政府備蓄米について「購入した」は5.5％にとどまったが、「購入したい」を合わせた購入意向のある人は64.3％に上った。購入意向があっても、大半の人が手に入れていないことが分かる。 　購入したい理由では、「安いから」が74.4％と圧倒的。「米が不足しているから（41.9％）」「常に常備しておきたいから（18.2％）」と続いた。 　一方、購入しない理由では、「味や品質が気になる（44.1％）」が最も多く、「他に米の確保手段がある（28.1％）」「十分な米を確保している（22.7％）」など米に困っていないという理由や「様子を見たい（22.9％）」などが挙がった。 　実際に備蓄米を購入した548人の購入場所は「スーパーマーケット（50.9％）」が最も多く、「ECサイト（36.7％）」が続いた。収穫年度は「令和4年（2022年）産」の「古古米」が65.0％と大半を占めた。 　備蓄米をすでに食べた人を対象に味や品質について尋ねたところ、「非常に満足（23.0％）」「まあ満足（58.2％）」を合わせた8割超が満足していることが分かった。 　政府備蓄米について知りたい情報では、「販売場所・在庫状況」を挙げる人が56.8％と最も多く、次いで「味・食感（30.5％）」「価格の妥当性（30.3％）」。品質についての情報を求める声が挙がる一方、「おいしく食べられる調理方法（24.2％）」「保存のコツ（19.0％）」など購入した備蓄米をおいしく食べる方法も求められている。 　備蓄米に限らず、米はいくらで購入できるのが妥当かという問いには、最も多い価格帯（5kg）は「2000円～2500円未満（24.3％）」だった。僅差で「2500円～3000円未満（23.9％）」「1500円～2000円未満（23.6％）」となった。3000円を超えると大多数が高いと感じるようだ。 　安さを求める一方で、「農家のメリットを長い目で考えた価格設定にしてほしい。汗水たらしてお米を作っても安すぎるのは困る（30代女性）」「米農家の収入が増える価格設定であってほしい（50代男性）」「農家は頑張っているし、足りなければ米の価格が上がるのは仕方ない（50代女性）」など、生産者を案じるコメントも多く寄せられた。 （よろず～ニュース調査班）