【リオデジャネイロ＝坂場香織】ブラジルを訪問中の秋篠宮家の次女佳子さまは１３日朝（日本時間１３日夜）、巨大なキリスト像で有名なリオデジャネイロの「コルコバードの丘」を視察された。 　佳子さまは像の内部の礼拝堂を見学し、眼下に広がる街並みや大西洋を眺めた後、報道陣の取材に応じられた。「それぞれの訪問先で皆様に温かくお迎えいただき、心からありがたく思っています」と語り、今回の訪問は「これからもずっと心に残り続けると思っています」と述べられた。 　続いて、市内のリオデジャネイロ植物園で、日本との外交関係樹立１３０周年を記念してブラジルの国花「イペー」を植樹し、日本庭園を見て回られた。 庭園管理の栗原謙一郎さんにねぎらい…「管理するのは大変でしょう」 　【リオデジャネイロ＝大月美佳】植物園内にある日本庭園は、地元の日系人らが３０年前から維持管理している。管理するリオデジャネイロ州日伯文化体育連盟理事長で日系２世の栗原謙一郎さん（７７）は、「地球の反対側で日本文化を守り、つないでいることを知っていただいた」と喜んだ。 　栗原さんが庭園の管理に携わり始めたのは、２０１５年。池の改修工事中にあずま屋が壊れ、当時の連盟理事長に再建の手伝いを頼まれた。広島大大学院で造船を学び、石川島ブラジル造船所で設計技師を務めた経験を生かし、頑丈な構造に作り直した。 　「ししおどしが動かない」「洪水でコイが全滅した」——。以来、事あるごとに対応に走るようになった。 　枝切りや草抜きのボランティアが高齢になり、今はブラジル人庭師を雇う。維持費がかさみ、日系団体や日本企業に頭を下げて回る。 　佳子さまは、ししおどしを見て「音が鳴るんですね」とほほえみ、「管理するのは大変でしょう」とねぎらわれた。栗原さんは「小さなことにも気づいてくださった」と喜んでいた。