随意契約で売り渡された「備蓄米」の販売が県内のスーパーでも始まっています。 一方で気になるのは今後のコメの価格です。 備蓄米の放出が“価格の値下がり”につながるのでしょうか。 コメの価格を下げるため、次々と政策を打ち出す小泉農水大臣。 備蓄米の売り渡し方法について、「競争入札」を見直し新たに「随意契約」を導入すると… 2日には県内の商業施設でも「5キロ2000円台」の備蓄米が店頭に並び開店前からおよそ850人が列をつくりました。 この週末、も全国各地で「備蓄米」を求める人たちの行列ができました 8日、広島県内のスーパーでは開店前からおよそ1000人の長い列が… 販売されたのは2022年産の古古米。価格は5キロ2138円です。 (購入客) 「離乳食でお米を使うので味がどんなものかなというのは あるんですけど、そんなに変わらなかったら備蓄米でもいいかなと思います」 (フジ 山口 晋 社長) 「潤沢に出回る量とまではいかなかったと思うが、早くお届けができて良かったと感じている」 随意契約の備蓄米を販売した広島県内の3店舗は、いずれも午前中に完売したということです。 一方、長崎県内のスーパーでも開店前から500人以上が列をつくりさっそく備蓄米を購入していました。 こちらも販売されたのは2022年産の古古米で価格は5キロ1944円と“2000円”を下回りました。 用意した500袋はわずか23分で完売したということです。 (購入客) 「やっと買えました。6時から並んだかいがありました。うれしいです。炊いて早速、食べます」 一方、7日、沼津市にある「スーパー三和ららぽーと沼津店」の様子です。 こちらでも開店前から店の外には長蛇の列が… 販売されたのは、2022年産の古古米で価格は5キロ2139円。 店によりますと“開店30分前”には100袋分の整理券を配り終えたといいます。 次回は6月14日に販売される予定ですが入荷状況によっては変更の可能性もあるということです。 備蓄米の放出は“価格の値下がり”につながるのでしょうか。 聞いたのは、まちのコメ店。 (コメ店専務) 「5キロだと5000円で販売しています。随意契約のコメと一般的に出回っているコメとは、市場が違うので備蓄米が出たからといって今までの値段が下がるということには残念ながらなっていない」 すでに高値で仕入れていたコメについては価格を下げて販売することは難しいといいます。 (コメ店専務) 「高止まりしていくんじゃないかなと考えています。お米は年に1回しかとれない。量が決まっていて、それを市場の中で争奪戦しているというところで当該年度(2024年)産に関しては価格は下がらないんじゃないかなと考えています」 コメの生産者はどう考えているのでしょうか。 Q適正価格はいくらぐらいだと? (五月女農場 代表取締役) 「私が思ってるのは3500円」 今後の価格についてたずねると… (五月女農場 代表取締役) 「一番大きいのは不安ですよね。これから先どうなるんだろうって備蓄米出たからどうなるんだろう、お米が高騰するからどうなるんだろうお米安くなるのかな消費者の動向どうなるんだろう高いままだとどうなるんだろう」 見通しがつかず不安が大きいということです。 今後の見通しについてコメの流通に詳しい専門家は… (流通経済研究所 折笠俊輔主席研究員) 「コメを取り扱う業者間で余った米をやり取りするマーケットがあって、(その取引の)価格の相場が下がりつつあるというのが今後の銘柄米の価格相場が下がる予兆としてはみれるのかな。新米までの間備蓄米でつなぐことできて備蓄米が十分出回っていけば、予備に抱えてた人も新米の前に今年度分を出しておこうとか動きがあれば価格下がっていく効果が見込める」 こうした中、9日小泉農水相はあらためてコメの緊急輸入も選択肢だと強調しました。 (小泉農水相) 「私は慎重論が出ているとは承知をしていません。価格の高騰を抑えるために、必要なことは何でもやります。今の価格高騰に対して、最大の効果が発揮できる、そういったあり方を模索をしたいと思います」 コメの価格が安定するのはいつになるのでしょうか。