蒔田彩珠主演『消滅世界』追加キャスト発表 恒松祐里、結木滉星、眞島秀和、霧島れいから【コメント全文】

 俳優の蒔田彩珠が主演を務める映画『消滅世界』(2025年秋公開)の追加キャストが5日、発表された。恒松祐里、結木滉星、富田健太郎、清水尚弥、松浦りょう、岩田奏、山中崇、眞島秀和、霧島れいかが出演する。 【写真】グレーの世界にたたずみ…主人公・雨音を演じる蒔田彩珠  村田沙耶香氏による原作『消滅世界』は、累計170万部を超える芥川賞受賞作『コンビニ人間』直前の2015年12月に刊行された長編小説。超少子化の先にある「性」が消えゆく世界で激動する「恋愛」「結婚」「家族」のあり方に翻弄(ほんろう)される若者たちを描く。“常識”という枠の中でもがく現代の私たち自身を映し出した合わせ鏡のような作品となっている。  「日本の未来を予言する小説」と大きな話題となった同作を、国内外さまざまなアーティストのライブやミュージックビデオ、CM、ショートフィルム、大河ドラマのドキュメンタリーなど多岐にわたるフィールドで活躍する映像ディレクター・川村誠氏が脚本とともに映像化に挑む。独自の世界観を築いてきた映画的・音楽的感性を存分に活かして、本作では繊細かつ耽美な異世界観を追求。本作が長編映画の監督デビュー作となる。“村田ワールド”全開の最高傑作と呼び声の高い小説を、さまざまなジャンルの映像を手掛け着実にキャリアを積み上げてきた川村誠氏が、類まれな映像センスとオリジナリティあふれる演出で創造する。  主人公・雨音役の蒔田、雨音の夫・朔役の柳俊太郎(※柳=木へんに舛)に続き、新キャストが発表された。  雨音の良き理解者として学生時代から雨音と親交を深める親友の樹里役は、話題のヴィレッジ・サイコスリラー『ガンニバル』での怪演が記憶に新しい、確かな演技力でファンを魅了し続ける恒松が演じる。また、雨音と同じ高校の同級生・水内を、ドラマ『教場』『パーセント』『ダブルチート』などで着実にキャリアを積み、話題作への出演へが続く結木が務め、恋愛対象として二次元のキャラクターに好意を抱く難役に挑む。  樹里の夫・水人を初主演映画『i ai』で強烈な印象を残した富田、雨音の元夫・正信を『若武者』『フィクショナル』などに出演し、映画ファンの心をつかんで離さない個性派・清水が、それぞれ雨音の感情を揺さぶり翻弄(ほんろう)するキャラクターを体現している。  さらに、雨音の母・雫を『ドライブ・マイ・カー』の霧島が務め、夫婦間の性行為はタブーとされる世界で「愛し合った末」に雨音を生んだ母親に狂気のオーラをまとわせ、正常と異常の境界の不確かさを見るものに突きつける。朔の彼女である深雪を主演作『赦し』で難役を見事に演じ切った松浦、実験都市エデンで生殖を司る医師を映画『九龍ジェネリックロマンス』の公開を控える名バイプレーヤー・山中が演じ、エデンの管理人を『愚行録』『心に吹く風』『ある男』やNHK大河ドラマにも出演、常に作品の要としての存在感を放つ眞島、謎の少年を『雑魚どもよ、大志を抱け!』で注目されドラマでも活躍する岩田がそれぞれ務める。眞島と岩田はエデンという異世界の住人として独特な存在感を放ち、物語を更なる高みへと誘う。 【コメント全文】 ■恒松祐里 人工授精で子どもを産むことが定着化した世界。私が演じた樹里はこの世界の正常を体現する役どころでした。そして蒔田さんが演じた雨音の学生時代からの親友で、考え方の違いはあってもお互いを尊重し合う良い友人役でした。撮影中は“正常”とは何だろうと考える事が多かったです。人間は何だかんだ自分の中の感覚よりも世間的にそうだと思われている“正常”を正解と思ってしまう生き物だなぁと。不思議な世界のお話しですが共感できると思います。公開をお楽しみに! ■結木滉生 原作を読ませていただき、作品の世界観に強く引き込まれたのを覚えています。同時にそう遠くない未来、このような世界になるのかもしれないなと少し恐怖に近い感覚も覚えました。 僕が演じた水内という役は恋愛対象が人ではなく2次元のキャラクターで、この世界に一番順応している役どころだと感じました。僕自身とはすごくギャップのある役柄で何度も原作を読ませていただき、水内に寄り添えるよう努めました。個人的に何の違和感も抱かずその世界に適応していく水内が実は一番「異常」なのかもしれないと思いながらも、水内にとっての「正常」を追い求めて撮影に臨みました。いろんな解釈ができる作品だと思います。ぜひ、劇場でご覧いただきたいです。 ■富田健太郎 命の生まれ方とは、どうあるべきなのか。愛があってこそ始まる命なのか、それとも機械的に造られる人類存続のための命であるのか、水人は、人工授精で子孫を残すという思想に違和感を持っていない。雨音という女性と出会い、自分の心の揺れ動きに気付いてしまう。心の根の部分で、愛というものの疑いようのない事実に気付いてしまった人間でした。現代社会にそぐわない自分の本心に悩み、どう決断したらいいのだろうか、という水人の葛藤を伝えることができたら良いな、と思いながら現場の日々を過ごさせていただきました。 ■清水尚弥 独特の世界観と表現の連続で映像になった時のイメージがなかなかつかなかったのもあって、完成した作品を見た時の驚きが大きかったです。どこを切り取っても一枚の絵画になるような強い画が多いのも印象的でした。すてきなキャスト、スタッフに囲まれて魅力的な作品に参加できたことをうれしく思います。僕が演じた正信は本当にごく一般的な男性です。理性と本能の狭間で揺れる繊細な一面も持ち合わせていて、作中では有数の可哀想なキャラクターだったんじゃないかなと思います。 ■松浦りょう 根付いた常識や当たり前は、本質的にはそう簡単に変えられるものではない。けれど、ただ流れに身を任せて生きる事には違和感を覚える。この作品は、今生きるこの世界に、さまざまな角度から多くの問いを投げかけていると感じました。自分がこの物語の世界で生きるとしたらと考えた時に、彼女をとても愛おしく感じたことを覚えています。私だけでも彼女に寄り添えたらと思いながら演じさせていただきました。 ■岩田奏 エデンの少年役を演じさせていただきました、岩田奏です。脚本を初めて読んだ時は、さまざまな解釈ができて、今自分のいる世界の価値観を疑ってしまうようでした。衝撃的な展開や、普通なら出てこないようなキャラクターの発想や価値観に常識を揺らされました。僕の演じたエデンの少年は、特定の親には育てられておらず、エデンの「おかあさん」によってみんなで育てられた子どもです。とても健気で普通の少年のようですが、エデンで育てられているので僕たちの世界とは全く違う価値観を持っていて、自分たちとは根本的な何かが違うんだとそう感じる役です。不思議な体験をして、いろいろなことを考えさせられる映画です。ぜひ、劇場でご覧ください! ■山中崇 漂白された真っ白な世界にあるのは、清潔さ。でもそれと引き換えに、そこはかとない「退屈さ」が漂っているものかもしれません。主人公の、黒子のように浮き出た小さな欲望を尊重したい。そう思いました。 ■眞島秀和 脚本を読んだ時は描かれている世界に衝撃を受けましたが、現場で蒔田さんと柳さんが纏っている空気を感じた時に、自然と楽園の住人になれた気がします。国際色豊かなスタッフ陣の川村組作品、ぜひご覧ください! ■霧島れいか 脚本を読んだとき、違和感だらけで奇妙な世界のはずなのにどこか現実離れをしていないところもあり、リアルな不安と恐怖を感じ非常に引き込まれました。雫は愛し合うということに疑問を持たない、普通の感覚を大切にする人で役と自分自身との距離は遠くに感じませんでした。しかし普通とは?母親とは?家族や愛とは一体なんなのだろうとすべてのモノをひっくり返して一から見直してみたくなるような、今までにはない感覚を抱きながら役を演じたことは、初めての経験でなんとも不思議な感覚でした。

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