「ミスタージャイアンツ」として、多くの野球ファンを楽しませた長嶋茂雄さんが３日、東京都内の病院で亡くなった。 その存在は、球場以外でも人々の心を引きつけてやまなかった。親しみがあり、ユーモアあふれ、ファンも大切にする——。そんな長嶋さんとの思い出を都内で交流のあった人々が振り返った。 巨人軍の元投手で１９７４年の長嶋さんの引退試合でマウンドを任された横山忠夫さん（７５）は「プロ野球といえば長嶋さんで、自分にとっては神様のような人だった」と功績をたたえる。 現役時代は、「長嶋監督」の下でもプレーした。ともに立教大野球部出身で、横山さんが現役を引退すると、今度はＯＢとして会う機会に恵まれたという。 ２０１７年には立教大が全日本大学選手権で５９年ぶりに優勝し、その試合を一緒に球場で見守った。「大きな声で校歌を歌われて、元気な様子だった」と振り返る。 自身も病気をし、長嶋さんが壮絶なリハビリに取り組む姿に勇気をもらっていたと横山さん。引退後に始めたうどん店を今でも続けられているのは長嶋さんのおかげだといい、「感謝しても感謝しきれない」と声を震わせた。
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