プロ野球、読売巨人軍の選手、監督として偉大な足跡を残し、「ミスタープロ野球」と呼ばれた長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督が３日午前６時３９分、肺炎のため、東京都内の病院で死去した。 ８９歳だった。 長嶋さんがプロ野球ファンを熱狂させた理由には、華麗なプレーや明るい人柄とともに、類いまれな「勝負強さ」があった。 通算打率３割５厘、４４４本塁打という数字もさることながら、得点圏で３割１分３厘、満塁では３割２分８厘。チャンスになればなるほど力を発揮し、歴代７位となる１５２２打点で巨人を勝利に導いた。 さらに舞台が大きくなるほど輝きを増した。オールスター戦の打率３割１分３厘（１５０打数以上）、日本シリーズの３割４分３厘（２００打数以上）はいずれも歴代１位。シーズンをしのぐ好成績で、鮮烈な印象を残した。 通算３０８５安打のプロ野球記録を持つ張本勲さん（８４）は「普通は走者がいると力むものだが、淡々としていて勝負強い。調子のいいときは投手も投げる球がなかったのではないか」と振り返る。Ｖ９時代に５番も担った末次利光さん（８３）は、「王さん、長嶋さんのＯＮ砲の後を打つ私は、その重圧のおかげで選手として成長できた」と話した。 ◇ ３日、交流戦のためロッテの本拠地・ＺＯＺＯマリンスタジアムで全体練習を行った巨人は、室内練習場で練習前に全員で黙とうを行った。また、交流戦が始まった各球場でも黙とうがささげられた。 巨人は４、５日、ジャイアンツタウンスタジアム（東京都稲城市）の正面広場に追悼記帳所を設置する。
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