14歳で加入した、乃木坂46の4期生・筒井あやめも20歳に。活動7年目にして出版する1st写真集『感情の隙間』(光文社)では、スペインの地で大人っぽく、内に何かを秘めるかのような表情を見せた。かたや、2月に新たな後輩となる6期生を迎え入れたグループでは、先輩となった今でも、OGが築いてきた歴史へのリスペクトを抱く。変わりゆく乃木坂46のメンバーとしての思いを、写真集の撮影秘話と共に聞いた。 【写真】乃木坂46・筒井あやめ、“2kg増量”で挑んだ20歳の写真集 水着&ランジェリーカットも ■女性らしい体型を目指して 体重を2kg増量して撮影 ——目標としていた写真集が、形になりました。 筒井:うれしいです。写真集を出せると決まって、撮影から発売まではあっという間でした。本になったのを見たら実感が湧いてきて、書店に並ぶのが楽しみです。 ——旅行好きで知られる筒井さんですが、ロケ地・スペインへの憧れは? 筒井:ありました。名所のサグラダ・ファミリアを「いつか見てみたい」と思っていたんです。現地では、マヨルカ島の景色がきれいで、バルセロナやジローナではヨーロッパらしい街並みがすてきでした。 ——撮影に備えて、ボディメイクなどの努力もあったんでしょうか。 筒井:普段よりたくさん食べました。食べると顔が丸くなりやすいので、いつもは食事を抑えているんです。でも、写真集では細すぎず、女性らしい体型を目指したかったので、たくさん食べたら体重が2kgくらい増えて(笑)。スペインにもおいしいものがたくさんあったので、生ガキとかマグロとか、海鮮系のグルメをたくさん食べたし、最終日にはシャンパンも飲みました。 ——20歳の筒井さんにふさわしいです。街中のカットでは、外国人観光客とも交流していました。 筒井:撮影していたら、観光客の方から声をかけてくださったんです。英語は話せないんですけど、なんとなくの雰囲気でコミュニケーションをとりました。日本では奥手なのに、海外では解放的な気持ちになれたのか、目が合えば笑顔で返したり、いろんな人と関わるのが楽しくなったんです。自然な表情をたくさん撮っていただいたし、街中を歩きながら「やっぱり、海外が好きなんだな」と実感できました。 ——初挑戦の水着カット、ランジェリーカットでは、異なる表情も見せています。 筒井:最初の撮影が、海辺で撮ったピンクの水着のカットだったんです。そこでは緊張したんですけど、あとのカットは自然な自分を見せられました。 ■6期生の鈴木佑捺は共に散歩好きで「会話の波長も合いそう」 ——20歳の姿を切り取った写真集では「子供っぽい表情から大人っぽい表情まで」を、見せたそうですね。 筒井:三つ編みのカット(セブンネットショッピング限定版の表紙)は子どもっぽいです。(2018年11月に)14歳で加入した当時の面影もありました。遠くに双子の島が見える、ヨットに乗ってピンクのワンピースを着ているカットは大人っぽいです。顔つきが三つ編みのカットとはだいぶ違っていて、自分でも「内に何かを秘めているかのような表情」に見えました。 ——日々の活動でも、4期生として加入した当時からの成長を感じますか? 筒井:加入した当時は新しいことを覚えるのが大変で、1〜3期生の先輩たちについていくのも必死でした。でも、(2022年2月に)5期生が加入してからは先輩としての自覚が芽生えて、グループのために「もっとしっかりした人にならなきゃ」と考えるようになりました。 ——5期生の加入によって、何が変わったんでしょう。 筒井:視野が広くなったと思っています。後輩の5期生を見るのはもちろん、3期生の先輩たちもよく見るようになったんです。活動への姿勢が大きく変わったのは(2023年3月に2期生の鈴木絢音が卒業して)3期生さんが一番上の世代になってからで、ついていくだけではなく「先輩たちがやっていることを、私たちもやらなければいけない」という意識が強くなりました。 ——2月には6期生も加入して、新たに後輩が増えました。 筒井:みんなしっかりしていて、初対面から「いい子感」が伝わってきました(笑)。レギュラー番組『乃木坂工事中』(テレビ東京系/毎週日曜24時15分)では、初登場からちゃんとしゃべれていたんです。4期生の初登場はたぶんそんなにしゃべれていなかったので、すごいなって思いました。5期生の加入当初は自分から距離を縮められなくて、むしろ、後輩のみんなが歩み寄ってくれたんです。だから、6期生のみんなには先輩として、自分から歩み寄りたいです。 ——11人いる6期生で、特に気になっているメンバーは? 筒井:鈴木佑捺ちゃんです。趣味がお散歩だと聞いて、私もお散歩が好きなので気になっています。ゆったりと話すイメージもあるので、会話の波長も合いそうです。 ——加入当時の筒井さんと同じ立場、14歳での加入となった最年少の川端晃菜さんは? 筒井:おとなしめの最年少だった私とは違い、しっかりとおしゃべりできるし、最年少っぽく見えない印象なんです。でも、今になって「もっと先輩に甘えておけばよかった」と考えるときもあるし、川端晃菜ちゃんにはいっぱい甘えてきてほしいなって思います。 ■グループへのリスペクト「オリジナルの振り付け」を守り続けて ——新たに6期生を迎え入れて、4期生の役割をどう受け止めていますか? 筒井:加入当時、2つ上の先輩だった2期生のみなさんが遠い存在に見えていたんです。実際に6期生のみんなが加入してからは、1つ上の先輩で(2月に卒業した)3期生の与田(祐希)さんが5期生を「孫みたいに感じる」と言っていたのが、よく分かりました。大変なことがあったとしても、楽しいこともきっとあるし、与田さんが5期生にやっていたことを、私も6期生にやってあげたいです。 ——上に3期生、下に5〜6期生がいる環境で4期生の空気感は? 筒井:お姉さんになったんですけど、控えめな雰囲気は変わりません。みんな性格がおだやかで、仲がいいのも相変わらずです。でも、環境は少しずつ変わってきました。みんなでワイワイする雰囲気も落ち着き、最近は個々での活動ものびのびと楽しんでいる印象です。 ——20代となって「自分の感情に素直になる」と、新たな目標も掲げていました。 筒井:気持ちを閉じ込めている意識はなかったけど、ふと「マイナスな感情を見せないようにしていた」と気づいたんです。内面に興味のあるファンのみなさんもいらっしゃるし、気持ちを閉じ込めすぎず、ほどよく出していきたくなったので目標にしました。言葉にしてからは、昔よりは感情を出せるようになったと思います。 ——変化の一方で、加入7年目ながら胸に秘める初心もありますか? 筒井:何事も真面目にやる。完璧主義で、ダンスでは「先輩たちによるオリジナルの振り付け」を守りたいという気持ちが強いんです。ライブ前には、過去のライブ動画を見返して先輩たちの振り付けを確認しますし、その習慣は昔から変わっていません。 ——加入前から見てきたグループへのリスペクトも感じられます。 筒井:やっぱり、リスペクトはあります。先輩たちが「レコード大賞」を獲得していたり、すでにできあがった状態のグループへ加入したので、自分たちが作り上げてきたものではないからこそ「もっといいものにしていかなければ」という気持ちがあるんです。先輩たちへのリスペクトを持ち続けるのはもちろん、後輩のみんなにもリスペクトを持ってもらえるようなグループでありたいと思っています。 (取材・文:カネコシュウヘイ 写真:松林満美) 乃木坂46・筒井あやめ1st写真集『感情の隙間』は光文社より6月3日発売。価格は2600円(税込)。