27日、東京・江戸川区で爆発があり、10人がケガをしました。周辺の建物38棟にも被害が及び、多くの人がホテルなどに避難を余儀なくされています。 27日午前9時半すぎに撮影された映像には、周辺に響く爆発音とともに上がる赤い炎、その後も何度も爆発音が響く様子が映っています。 「こちら葛西警察です。離れてください」 避難の呼びかけも。 撮影した人 「強い衝撃。雷が落ちたような、飛行機が落ちたような音。撮影したところから30〜40メートルほど離れていたが、炎の熱さを感じた。2〜3メートルは（火が）上がっていた。車が火だるまになっていた」 別の映像では黒い煙が高く上がっているのがわかります。 通報 「爆発音がして自宅の窓ガラスが割れた。工事の人が『ガスが漏れた』と叫んでいる」 現場は東京・江戸川区東葛西の工事現場。東京メトロ東西線・葛西駅から東におよそ300メートルの場所で、東西線の線路からも近いマンションやアパートが立ち並ぶ住宅街です。 近くにいた人や作業員など男女10人がケガをしましたが、いずれも軽傷だということです。 当時、近くにいた人は—— 隣のアパートに住む人 「地震みたいな揺れが、あまり経験したことのないくらいの揺れ」 目の前のビルで働いていた人 「車がビルに突っ込んできたくらい大きな揺れと衝撃音がした」 近くで働く人 「すごい衝撃が3、4度。周り見たらこれ（窓ガラス）が割れていて」 記者 「割れていますね」 現場に面した建物が爆発の衝撃を物語っていました。 記者 「コンビニのガラスは全て割れています」「現場近くのアパート、大きく破損している」 アパートの一室を取材させてもらうと… 大町怜央フィールドキャスター（news zero） 「足元を見ると、ガラスが…エアコンも取れてしまっているんですね」 現場に面したアパートの住人 「壁がこっちに押されて天井が」 大町怜央フィールドキャスター（news zero） 「ずれていますね」 現場に面したアパートの住人 「（Q．爆発の瞬間は？）ここに座っていた。（Q．どんな音だった？）バーンって低音っぽく聞こえた。（Q．その瞬間に窓ガラス割れた）割れた。一瞬ですね。（Q．今日中に直すのは難しい）無理ですね。ここは片付けないと寝泊まりできない。ここには戻れないでしょうおそらく」 今後の生活について考えていましたが、その後—— 現場に面したアパートの住人 「北口のアパホテル。わかりました。1週間。（Q．どなたからの電話？）アパートの管理者。『1週間ホテルを借りました』『そちらに移動してください』と。安心しました」 現場近くの別の一軒家でも、家の中はガラスの破片でいっぱいになっていました。 近くに住む男性 「ここに背中ついてテレビ見ながら前を向いていた。（Q．ものすごい割れ方…）すごいでしょ。これが1発でこれだけ割れる。（Q．これはワンちゃんの？）そうです。ペットのベッド。犬がこっち（壁側）にいたからよかったけど。植物がだいぶダメージ受けちゃってる。大事にしていた植物が…」 影響の範囲は広く、現場から50メートルほど離れた駐車場では天井が外れていました。 その瞬間の映像。画面が大きく揺れてカメラが傾き、天井の石こうボードが落ちてきて、別のカメラは衝撃で天井から落下しました。 また—— 大町怜央フィールドキャスター（news zero） 「現場からおよそ100メートル離れた建物なんですが、ガラスを見ますと、かなり激しく割れてしまっています」 発生当時ビルにいた運送会社社長 「自分はちょうど立ち上がって、配達業者が来たからはんこ押そうとした。立ったときにボンって音がしてこれがミシっていって。（Q．ビックリしますよね？）ビックリした。（Q．こんなにヒビ入ってしまう）各階全部、上も入っているので」 現場との間には別の建物がありますが、衝撃で割れたとみられます。 割れたガラスについては—— 発生当時ビルにいた運送会社社長 「ガラス割れていたら、ブルーシートとテープ無料で配布しますって」 江戸川区から無料で配布されたシートで応急措置をするといいます。 半径およそ100メートルで少なくとも38棟の建物に被害が確認されているという今回の爆発事故。江戸川区は被害を受けた住民に対して、宿泊場所として2か所を開放しました。 避難していた人 「屋根も吹き飛んでいたり、外壁もヒビ入っていたりして、普通に住める状態ではない。（不動産会社からは）近々たぶん取り壊すことになると言われたので。畳でも全然寝られるところがあるだけでありがたい」 なぜ爆発は起きたのか。発生直後の現場を見た近くの人は—— 近くに住む人 「畳2枚くらいの範囲で30センチくらいの炎が出ていて、下で何かが起きたのではないかと」 部屋の中を取材したアパートの男性が撮影した動画でも、くいが刺さった部分が燃えているのもわかります。 近くに住む人 「（爆発の前に）作業員の方が『ガスだとまずいぞ、これは』という話が聞こえた」 警視庁によると爆発が発生した現場は戸建て住宅の工事現場で、当時はくい打ちのための掘削工事をしていて、その際に重機の先端が地中にあったガスボンベに接触。金属摩擦で火花が出て漏れ出したガスに引火したとみられています。 現場でガスの測定を行った結果、金属の溶接などに用いられる「アセチレンガス」とみられるガスが検出されたということですが、なぜガスボンベが埋まっていたかはわかっていないということです。 警視庁や東京消防庁は28日、現場検証を行い、ガスボンベを掘り出すなどして詳しい状況を調べる方針です。 （5月27日放送『news zero』より）
