井上和&中西アルノ、矢田萌華——13周年ライブで浮かび上がった“今の乃木坂46”と“新たな乃木坂46”

 歴史は動き続ける。そして、変化を目にした者には語り継ぐ使命がある。乃木坂46のメジャーデビュー13周年記念公演「13th YEAR BIRTHDAY LIVE」の最終日を見て、たしかにそう思わされた。変則的なメンバー構成による表題曲やカップリング曲などを惜しみなく混ぜたノンストップ「46分メドレー」などで、歴史をたどった一夜。本編の序盤から中盤は3〜5期生が躍動し、終盤からアンコールにかけては6期生も含めてグループが一枚岩となった公演を振り返る。 【写真】“今の乃木坂46”と“新たな乃木坂46”が体現された「乃木坂46 13th YEAR BIRTHDAY LIVE」ライブフォト(50枚) ■井上和と中西アルノが“今の乃木坂46”を象徴  メンバー総出演の全体ライブでは、最新シングル表題曲でセンターを務めるメンバーが、公演をけん引するのが恒例だ。今回の「13th YEAR BIRTHDAY LIVE」では、38thシングル「ネーブルオレンジ」でWセンターを託された5期生の井上和、中西アルノがステージの中心として存在感を放った。  ただ、2月に11人の6期生を迎え入れたグループにとって、井上と中西の存在は単純な直近のリリース作品でセンターを務めるメンバーではなく、それ以上の意味を持っていた。  井上はセンターを務める「おひとりさま天国」で、力強く観客を鼓舞。中西は「Actually...」のセンターとして、歌い出しの一瞬で会場の空気を一変させていた。    そして何より、ステージの中心で2人が舞った「インフルエンサー」の間奏では勇ましく、スタンドマイクの前で向き合い歌った「君の名は希望」で微笑み合う井上と中西の姿は“今の乃木坂46”を象徴し、グループの未来は明るいと確信させてくれた。 ■6期生・矢田萌華の「ぐるぐるカーテン」センターは“新たな乃木坂46”のスタートに  1、2期生の全員が卒業して3年目。歴史を語り継ぐかのように、新旧の曲を織り交ぜたパフォーマンスを繰り広げた「13th YEAR BIRTHDAY LIVE」では、5期生だけでなく、期別のグラデーションがより濃く映った。  最も上の世代である3期生はもはや、結束がゆるぎない。昨年3月の「12th YEAR BIRTHDAY LIVE」から現在までに、山下美月、阪口珠美、向井葉月、与田祐希、佐藤楓が卒業。6月に卒業セレモニーを控える中村麗乃が欠席し、5人で臨んだ彼女たち。久保史緒里が曲中で「私たちに力をください!」と叫んだ3期生曲「三番目の風」、3期生が序盤のフレーズを1人1人歌い継いだ「設定温度」では、彼女たちの強い絆が浮かび上がっていた。    3期生に次ぐキャリアを持つ4期生は、貫禄ある立ち振舞いでステージを彩る。センターを務める「夜明けまで強がらなくてもいい」では、ほのぼのとした普段の印象とガラッと変わり、鬼気迫る表情へと切り替わる遠藤さくら。遠藤と共にWセンターを務める「Monopoly」や、3〜5期生が混ざる変則的なフォーメーションで披露した4期生曲「I see...」のセンターとして笑顔を見せた賀喜遥香を中心に、ステージを頼もしく支えていた。  そして、本編終盤からアンコールにかけて、先輩と共にステージへと立った加入したばかりの6期生は、乃木坂46の未来そのものだった。矢田萌華がセンターを務めるグループ初の6期生曲「タイムリミット片想い」では11人がフレッシュに舞い、グループ全員で披露したメジャーデビューシングル表題曲「ぐるぐるカーテン」で矢田がセンターを託された場面では、ここから“新たな乃木坂46がはじまる”と思うしかなかった。  夏に控える「真夏の全国ツアー2025」に向けて、新たに走りはじめた乃木坂46への期待は高まるばかりだ。(文:カネコシュウヘイ)

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