トヨタから新たな「スポーツSUV」登場! 走りの「カローラクロス」初公開、新設定「GRスポーツ」は標準と何が違う? G’sから続く想いとは

カローラクロスにGRの走りの味やスポーティなデザイン・機能美を追求  2025年5月23日にTOYOTA GAZOO Racingは、「カローラクロス」に GR SPORT(GRスポーツ)加し、同年8月4日に発売することを発表しました。  これによりGRスポーツのラインナップは、アクア、ヤリスクロス、ハイラックス、ランドクルーザー、コペン、そしてカローラクロスとなります。 【画像】超カッコいい! これが「スポーツSUV」です! 画像で見る(30枚以上)  幅広いモデルに設定されるGRスポーツとはどのようなもので、新たに登場したカローラクロスGRスポーツにはどのような特徴があるのでしょうか。 RAV4に続きカローラクロスにも「GRスポーツ」が設定される  カローラの歴史を振り返ると、王道のセダン/ワゴンに対してその時代の“トレンド”を反映した派生モデルがラインナップされていました。  例えば、2BOXブームの時は「カローラFX」、4ドアクーペブームの時は「カローラ・セレス」、そしてミニバンブームの時は「カローラ・スパシオ」などがそうです。  現在はどうでしょうか。  世界的にクロスオーバーSUVがトレンドですが、そこをカバーするモデルが2021年に登場した「カローラ・クロス」です。  そんなカローラ・クロスが登場4年目にして初の大幅改良が行なわれました。  すでに第一報が発信されていますが、筆者(山本シンヤ)が注目するのは新グレード「GRスポーツ」の追加です。GRスポーツは既存モデルをベースにGRの技術やエッセンスを注入したモデルになります。  そのご先祖は2010年にトヨタの豊田章男会長が社長時代にトヨタの「味つくり」の一環として立ち上げた新スポーツカーブランド「G’s」に遡ります。  その第1弾はミニバンのノア/ヴォクシーでしたが、当時マスタードライバーの成瀬弘氏は「走りを我慢して乗るミニバンユーザーを救いたかった。目指したのは家族全員が気持ちよくなる走り」と筆者に教えてくれました。  その後、2017年にGRブランドが発足しますが、発表会の席で豊田章男氏は「全ての人にFun to Driveを!!」と語っていますが、形やブランドは変われど、志は一緒と言うわけです。  中でもGRスポーツが様々な事情でスポーツカーを選択できないユーザーにスポーツカーへの「憧れ」や「想い」を繋ぎとめる重要な役割だと筆者(山本シンヤ)は認識しています。  ただ、直近はベースとなるモデルの世代交代でラインアップが減少していましたが、先日世界初公開された6代目RAV4に続いてカローラクロスと販売力の高いモデルへの設定により、GRブランドの民主化がより広がっていく事を期待しましょう。 新たに登場したカローラクロスGRスポーツは何が凄いのか  では、新たに登場したカローラクロスGRスポーツは、ノーマルモデルと何がどのように異なるのでしょうか。  まずエクステリアですが、専用のフロントバンパー&グリル(進化版ファンクショナルマトリックスグリル)、ヒカリ物を抑えたガーニッシュ類、(ブラック)レッド塗装のブレーキキャリパー、そして19インチアルミホイール(軽量&高剛性)などを装備。  ちなみにフロントマスクはGRカローラと共通イメージですが、カローラ・クロスに合わせて最適化されておりスポーティだけどスマートなデザインに仕上げられています。  インテリアは専用のスポーツシートやステアリング、パドルシフト、アルミペダルと操作系を中心に変更。更にスモークシルバーメタリック加飾とシルバーステッチにより、スポーティだけど子供っぽくない仕立てです。 走りの味付けは…どうなっているのか?  メカニズムはどうでしょうか。  パワートレインは改良モデルで全グレードHEV(シリーズパラレル式)のみとなりますが、GRスポーツは2.0L(ダイナミックフォースエンジン)との組み合わせにより、システム出力はノーマル(1.8L)の140から199psに向上。  ドライブモードはエンジンの回転数を通常走行時より高く維持させ、モーターのパワーと共に加速時のレスポンスを最大限に高める専用のSPORTモードも用意されています。  フットワークはロアバックにリアリーンフォースの追加により体幹をより引き上げた車体に10mmローダウンされた専用サスペンション(スプリングバネ定数アップ&リバウンドスプリング内蔵ショックアブソーバー)に加えて、フロントロアアームの高硬度化、225/45R19サイズのADVAN FLEVAなどを採用。  セットアップはGRシリーズの開発ドライバーも携わり、GRの味をシッカリ盛り込んだ走行性能とカローラクロスらしい質の高い乗り心地をバランスさせたと言います。  ちなみにGRスポーツなのにボディ剛性向上のためのアイテムの追加が極めて少ないので、口の悪い人は「本気度が足りない」、「なんちゃって仕様」と言いますが、それは大きな間違いです。  確かにG’sや初期のGRスポーツは車体へのスポット増しや大がかりな補剛アイテムが採用されていましたが、その理由は「そこまでやらないと目指す走りに辿り着けない車体だった」と。  現在、最新のトヨタ車はTNGAが採用されていますが、前のモノのように後から手を入れなくても問題ない基本素性を持っているので、GRスポーツを開発する時に必要以上に車体に手を入れる必要がなく、チューニングのみで実現が可能だったと言うわけです。  つまり、最新のGRスポーツは「TNGA」と、成瀬氏と豊田氏が2007年に元祖GAZOO Racingを立ち上げた頃からずっとこだわってきた「味づくり」のバランスによって生み出されているのです。  そんなカローラ・クロスGRスポーツの正式発売は8月4日と少し先になりますが、ステアリングを握ったらすぐに報告しますのでお楽しみに。

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