行方不明になっていた高齢女性を発見するのに貢献したのは、なんと愛くるしいトイプードルでした。 茨城県警大子署できょう、感謝状が贈られたのは警察犬指導士の鈴木博房さん。 今月14日、大子町上岡で犯罪の捜査や行方不明者の捜索などにあたる「嘱託警察犬」とともに、行方不明になっていた高齢女性を発見しました。 5匹の「嘱託警察犬」を飼っているという鈴木さん。今回の相棒は、たくましいシェパードの「ハッシー」（3）と、愛くるしいトイプードル「エリー」（7）でした。 午後8時すぎ、警察からの要請を受けた鈴木さん。女性のスリッパのにおいを手がかりに捜索を開始しました。 街中での人探しが得意な「エリー」は、女性の足取りを途中まで突き止めましたが… 鈴木博房さん 「エリーちゃんは体が小さいんで、体力的にきついなということで」 捜索開始から1時間後、シェパードの「ハッシー」にバトンタッチ。自宅から300メートルほど離れた林の中で、座り込んでいた女性を発見しました。 見事な連係プレーを発揮した「エリー」と「ハッシー」には、きょう、ご褒美としてジャーキーと骨型のガムが贈られました。 “お手柄”となった「エリー」、実はお母さんの「アンズ」は「嘱託警察犬」歴10年の先輩です。 鈴木博房さん 「たぶんトイ・プードルでは、一番活躍してる犬だと思います。実績では、たぶん日本一だと思います」 警察犬と言えば、大型犬のイメージが強いかもしれませんが、今、トイプードルのような小型犬の需要もあるといいます。 鈴木博房さん 「SNSの時代になって、シェパードで捜索をすると、『事件じゃないか』ということで、すぐSNSとかにあげる方がいらっしゃいまして。どちらかというと行方不明者をお持ちのご家庭というのは、人に知られたくない、知られずに発見してほしいというのが多いですから、そういうときには（トイプードルは）秘匿性は、かなりあるなと思ってます」 また、小型犬だからこそできることも… 鈴木博房さん 「大型のショッピングモールの中で起こった犯罪に対しては、パニックになるからっていうことで（警察犬を）入れさせてくれなかったんです。小型犬だと、ほとんど目立たないので、捜索をさせてもらっていることがあります」 そんな「エリー」が追いかけるのは、母「アンズ」の背中です。 鈴木博房さん 「今回表彰されて、とても名誉なことだけど、『アンズ』の後を追っかけていますので、今後も事件現場によく出て、活躍してほしい。『エリー』ちゃんが頑張ることによって、こういう小型犬でも警察犬になれるということが世間でわかっていただけると嬉しいなと思っています」