大阪・関西万博のイタリアパビリオンで5月18日、ルネサンス期の彫刻家・ミケランジェロ（1475〜1564年）の傑作『キリストの復活』が公開された。 アンベール（除幕）された巨匠・ミケランジェロの傑作『キリストの復活』〈2025年5月18日 午前9時36分 大阪市此花区・夢洲〉 　閉幕日の10月13日まで展示される。 　日本での展示は2017年、東京での巡回展示以来2度目。 　ローマの「サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会」に設置させるため、ミケランジェロが友人から制作を依頼されたという。 　その後、キリストの左の頬に黒い大理石の筋が現れたため放棄され、1600年代になって売りに出された。1618〜19年にかけてバロック時代の彫刻家・ベルニーニが完成させたとされている。 　ふだんは首都・ローマがあるラツィオ州バッサーノ・ロマーノの「サン・ヴィンチェンツォ・マルティーレ教会」に所蔵されている。 　イタリアパビリオンは、週替わりで国内各州の魅力を発信、一部の展示も入れ替えている。像はラツィオ州のテーマウィークが始まるのに合わせて展示するため、5月7日にイタリアを出た。 『キリストの復活』除幕後に言葉を交わすマリオ・ヴァッターニ イタリア政府代表（左）と、ラツィオ州 フランチェスコ・ロッカ知事 　イタリアパビリオンには、ナポリ国立考古学博物館が所蔵する紀元2世紀の彫刻『ファルネーゼ・アトラス』や、日本で2度目の展示となるカラヴァッジョの絵画『キリストの埋葬』などの名画・名品が展示されている。 マリオ・ヴァッターニ イタリア政府代表 　除幕セレモニーでイタリアのマリオ・ヴァッターニ政府代表は、「デジタルやAIに訴えかける展示も素晴らしいが、本物の芸術に触れてほしい」、ラツィオ州のフランチェスコ・ロッカ知事は「ローマ郊外の教会にあり、“隠れた秀作”と称されるが、作品はイタリアの普遍的な精神性を象徴している」と話した。 大阪・関西万博 イタリアパビリオン