川崎競輪場のF1ナイター「スポーツニッポン杯争奪戦」は2日目を終えた。 これは強い、本物だ。チャレンジから18連勝で一気にS級2班まで駆け上がり、初日のS級初戦を白星で飾った山崎歩夢（20＝福島）が12Rに登場。十分すぎるほどの見せ場をつくって2着に踏ん張り、ファンの大歓声を浴びた。 勝負どころで谷和也が来たところを内で懸命に応戦。谷はバテて下がり、外から捲り上げる市橋司優人も防ぎきった。最後は番手の成田和也にかわされたが、ファンが目を丸くするほどの強さだった。 「S級は自分より上の人ばかり。緊張もするが毎走、楽しんで走っていこうと思っていた」とホッとした様子。冷静なコメントは20歳とは思えない。 決勝は石原颯、取鳥雄吾とG1で風を斬る選手が相手だ。「自分は力不足。上の人相手にどれくらいやれるか。挑戦者として頑張ります」と謙虚に話した。 1着の成田和也（46＝福島）は山崎の父・芳仁と同期。芳仁の番手から12年熊本ダービーを制したこともある。 お立ち台で成田は「感傷に浸りたかったけど人気になっていたのでね。一生懸命、頑張りました。山崎君はもの凄いスピードで2周、駆けてくれました」と笑顔を見せた。 さらに同期の息子をこう称賛した。「強いですね。全部自分で合わせていた。自分は何もしていない。スピードが凄い。踏んで、回して、踏んで、と競輪ができる選手。親父（芳仁）みたいにゴールに向かって踏んでいける選手です」 決勝ももちろん山崎−成田でラインを形成する。3番手には守沢太志がつく豪華版。見逃せない一戦となりそうだ。
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