高齢の女性から現金500万円をだまし取ったとして、準暴力団「打越スペクター」の関係者ら4人が逮捕されました。このうち1人は、去年、関東で相次いだ一連の強盗事件でも逮捕されていて、警視庁が関連を調べています。 　　　◇ 15日午後8時半すぎ。 記者 「岡田拓己容疑者を乗せた車が渋谷警察署から出てきました」 カメラに映った瞬間、顔を隠したのは、準暴力団「打越スペクター」OBグループのメンバーとみられている岡田拓己容疑者（29）です。 同じく「打越スペクター」OBグループのメンバーとみられている赤坂大輔容疑者（30）、新川敬順容疑者（30）と、無職の保坂海斗容疑者（25）とともに、詐欺の疑いで逮捕されました。 捜査関係者によると、去年11月、4人は仲間と共謀し、息子などになりすまして、80代の女性に対し「妊娠させたので示談金が必要」などとウソの電話をかけ、現金500万円をだまし取った疑いがもたれています。 その現金を、保坂容疑者が福井県内で回収すると、東京・港区にある公園のトイレまで運搬し、新川容疑者に渡ったとみられています。 さらに、保坂容疑者は去年、関東で相次いで発生した一連の強盗事件との関係が…。 それは、強盗殺人となった、神奈川県横浜市青葉区での事件。保坂容疑者は、ここでも、奪われた現金20万円ほどを別の場所に運搬する“現金回収役”だったとして、逮捕されていました。 警視庁は、逮捕した4人と関東で相次いだ強盗事件との関連を調べています。 また、「打越スペクター」をめぐっては13日に、実質的なトップ・斎藤竜実容疑者（36）が4度目の逮捕に。 斎藤竜実容疑者は、東京・中央区のマンション群「晴海フラッグ」の一室を、ウソの情報を書いた書類を不動産会社に提出して、賃貸契約を不正に結んだ疑いがもたれています。 　　　◇ 連日、ニュースに名が出ることとなった準暴力団「打越スペクター」。どのような組織なのでしょうか。 組織犯罪対策に従事　元警視庁警視　櫻井裕一氏 「過去に3大準暴力団として、関東連合、チャイニーズドラゴン、打越スペクターと言われていました。1970年、八王子の打越町の不良少年が中心となって結成された（元）暴走族です。いまは暴走族ではなく、OBが中心となって暴力団まがいの犯罪を繰り返している」 （5月15日放送『news zero』より）