日本相撲協会は１５日、元小結の北勝富士（３２）（本名・中村大輝、埼玉県出身、八角部屋）の現役引退と年寄「大山」襲名を発表した。 同日、両国国技館で記者会見に臨んだ北勝富士は「うれしいことも楽しいこともあったし、悔しい思いも苦しい思いもたくさんしてきた。本当にいい相撲人生だったなと思う」と晴れやかな表情で語った。 引退を決断した理由については、「首と右膝のけがで思うような稽古ができなくなり、春場所で『準備できなかったから負けてもしょうがない』という気持ちが強くなった。土俵に上がるのが失礼な気持ちになった」と明かした。親方としては「気合の入った、勝っても負けてもしっかり礼儀ができる力士を育てていきたい」と抱負を語った。 日体大２年で学生横綱に輝いた。２０１５年春場所で初土俵を踏み、突き押しを武器に１６年九州場所で新入幕。１９年春場所で新小結に昇進した。だが、けがの影響もあり、今場所は西幕下３枚目に番付を下げ、初日から休場していた。気迫を前面に出した仕切り、取組後の深い一礼といった振る舞いでも人気だった。三賞は敢闘賞１回、技能賞２回。金星は７個。
もっと
