大阪万博の濃霧ミストで迷子多発の懸念続出 記者が見た神隠し現場

 開幕から1カ月を迎えた「2025年大阪・関西万博」。気候はだんだんと夏の様相を帯び、開催地の大阪市では気温25度以上の「夏日」が増えてきている。  社会部記者はこう話す。 「10月まで屋外でおこなわれる大阪万博は“暑さ対策”が課題とされています。かつて大阪市議会では、マスコットキャラクター『ミャクミャク』の演者の安全対策が議論されたこともあります。  運営側としては、350億円をかけた『大屋根リング』が日よけとして、熱中症対策の大きな役割を果たす、と考えているそうです。また『いのちのパーク』に設置されている15分おきに“ミスト”が噴出する設備も、熱中症対策の効果が期待されています」  ただ、この“ミスト”については、X上ではこんな報告が増えている。 《そういえば万博の「いのちパーク」で話題のミストにちょこっと入ってみたけど、想像以上に視界ゼロで恐ろしかった》 《万博で1番迷子が発生する場所 ミストらしい はしゃいでどこかへ行ってしまうの分かるよね》 《中央広場のミストに突っ込んだら360度、大人の目線でもこんなんなるから子供はマジで親とはぐれるよなぁw》  万博を訪れたと思しきユーザーの多くが、ミストによる“迷子”のリスクを指摘しているのだ。  そこで5月某日、本誌記者は「いのちのパーク」を訪れ、子供連れの来場者の様子を観察した。この日はまさに雲一つない快晴で、気温も春にしては高かった。  ミスト噴出は、1回あたり1分20秒程度。15分おきに1度噴出すると、10秒ほど止まった後に、もう1度1分20秒噴出する。 「ただいまから、霧が出ます。霧が出ると周りが見えなくなるので注意して下さい」  噴霧時はこのようにアナウンスされ、運営側も“迷子”を懸念しているようだ。しかし、アナウンスは日本語のみなので、海外からの来場者には届いていない模様。突如の“濃霧”に驚く外国人来場者も見られた。  いったん霧が広がると、目の前は自分の手が届く1m先が見えるかどうかも怪しい“ほぼ視界ゼロ”の状態だ。  ただ、子供たちは“ハプニング”が楽しいようで、霧が出ると、走り出す姿も見られた。しかし、しばらくするとあちこちで「ママー!」「どこ?」「見えない!」といった声が聞こえてきた。まさに“神隠し”が起きてもおかしくないように思える。人とぶつかったり、転倒して泣いてしまう男の子もいた。 「いのちのパーク」のミスト噴出の周辺には、警備員2名が待機。その一人に話を聞くと、「私はまだ事故を見ていませんが、子供さんは危ないですよね」と、心配する表情を見せた。  夏本番が迫るなかミストを引っ込めるわけにはいかないと思うが、安全対策をどうする!?

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