ユニークな資格を紹介 子どもと一緒に「見守り受験」も

資格試験で新たな知識を身につければ、毎日がより豊かになる。これからの人生で今日はもっとも若い日だ。チャレンジするなら今しかない。 前編記事『【おすすめの資格】ビール1年分プレゼント、サウナに行くたび割引…実は「めっちゃおトク」な資格があった!』に続き、ユニークな資格を紹介していこう。 子どもと一緒に「見守り受験」 明確な特典がなくとも、持っているだけで交友関係が生まれて、思わぬメリットにつながることもある。前出の林氏が自身の経験を語る。 「一昨年、J.S.A.ワインエキスパートを取得しましたが、ちょっといいレストランに行くと、ソムリエの方と会話が弾みやすい。この前も歓談した後に、『話がわかるお客さんにだけ特別ですよ』と言って、秘蔵のワインを出してくれたこともありました」 資格を取る過程で学んだ知識が会話のタネになり、交友を深めてくれる場面も少なくない。林氏が続ける。 「日本仏教検定を取ったおかげで、いろいろな宗派や仏像のことが網羅的に理解できました。たとえば仏にはランクがあって、一番上は如来です。悟っている如来は俗世の熱さや寒さを超越しているため、仏像もとても薄着であることが多い。対する菩薩はまだ悟りきっていないので、ランクが如来より低く、仏像も多少厚着している。旅先でお寺を訪れた際、このようなちょっとした知識から会話が広がりますし、一緒に行った友人たちから一目置かれることもありますね」 試験に向けてモチベーションを維持したければ、家族と一緒に受検するのもいい。前出の鈴木氏が薦めるのは恐竜学検定だ。 「恐竜が好きな子どもは多いですし、お孫さんと一緒に勉強して博識なところを見せれば、尊敬されるかもしれません。また幼い受検者には『見守り受験』が認められているのもポイント。大人と子どもが2人一組でチャレンジできるため、合格した後の達成感も共有できます」 Tシャツを見る目がまったく違う 日本には5000以上の資格があると言われているが、中には珍しいものもある。鈴木氏は少し前に、オリジナルTシャツソムリエ検定を受検したという。 「正直、最初は『ネタになりそうだな……』くらいの軽い気持ちで受けてみたんですが、勉強してみると奥が深くて驚きました。生地の種類や製法に関する知識が身につくと、店頭に並んでいるTシャツを見る目も変わってきます。おかげで値段に比べて、品質が妥当かどうかを見極めるノウハウも身につきました」 ほかにも世の中には、ユニークな資格が数多く存在している。たとえばマグロ解体ショーのプロ資格であるマグロ解体師は、魚を捌くだけでなく、抑揚ある口上でお客さんを引きつけられるかどうかも審査の対象になる。またアマチュア野球公認審判員を極めれば、アジア野球連盟などが主催する国際大会で審判を務めることも夢ではない。 数ある資格の中から自分にピッタリなものを見つけても、「今さら勉強したところで、どうせ無理に決まってる……」と考えて、二の足を踏んでしまう人もいるだろう。しかし年齢を理由に、学び始める前から諦めてしまうのは非常にもったいない。東北大学教授で、加齢による脳の変化を研究している瀧靖之氏が解説する。 「人間の脳には『可塑性』という特徴があり、いくつになっても吸収した情報をもとにして、新しい能力を獲得できる仕組みが備わっています。つまり年齢に関係なく、努力すれば身につくようになっているんです。 加えて年齢を重ねると、自分自身の特徴や扱い方がわかってくるため、若いころよりもむしろ勉強の習慣を定着させやすい。最初は一日に英単語を一つ覚える、あるいはテキストを1ページ読むだけでもいいんです。ダマされたと思って、まずは小さなことから少しずつ始めてみましょう」 コツコツ学んだ先にこそ、少し遅咲きのサクラが待っているはずだ。 「週刊現代」2025年5月12日号より 【前編】ビール1年分プレゼント、サウナに行くたび割引…実は「めっちゃおトク」な資格があった!

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