埼玉県八潮市の道路陥没事故から3か月あまり。転落したトラック運転手の男性とみられる遺体が見つかり、地上へと運び出されました。 　　　◇ 2日（金）の早朝。 浅賀慧祐記者（午前4時半すぎ） 「埼玉県だけではなく東京からも消防隊員が駆けつけ、これから男性の救出が行われようとしています」 今年1月、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故。男性の救出活動は難航していましたが…。 5月1日（木）に初めて人による下水道管内の確認作業が行われ、“二次災害の危険性が低い”との判断で踏み切られた、救出活動。 記者（2日午前8時すぎ） 「トラック運転手の男性とみられる人物の遺体を乗せた車が現場から出てきました。事故からおよそ3か月、男性の救出がついに完了しました」 下水道管の中に取り残された運転席部分でトラック運転手とみられる人物を発見し、その場で死亡を確認したということです。 夕方、埼玉県の大野知事は。 大野元裕知事（午後5時ごろ） 「（下水道管の）破損の原因が分からない中、これまでの点検調査が妥当であるかどうかも不明であります。迅速な見直しが不可欠と考えており、このことは人の命と直結するので、決してないがしろにされてはならない」 下水道管破損の原因究明とともに、点検の方法などについても見直しが必要だと述べました。 また、運転手の男性の救助について消防は。 ──転落した男性は（当初）受け答えあったが、当時の救助体制に問題は。 草加八潮消防局長 「あれだけ過酷な現場だったので、私は最善を尽くしたと思っています」 ただ、救助方法が適切であったかについては、今後検討していくとの考えを示しました。 3か月以上かかった救助。トラック運転手の男性の家族はコメントを発表しました。 運転手男性の遺族一同 「事故から3か月以上が経ち、ようやく父が救出されました。落下した車内に取り残された父は、心の強い人だったので、恐怖や苦痛と戦って、力尽きるまで生きて帰りたいと思っていたはずです。いつも笑顔で、とても優しく温厚な性格の父。私たちにとって、かけがえのない存在でした」 埼玉県は今後、運転席部分を回収し現場の復旧作業を進めていくということですが、完全復旧までは5年〜7年がかかる見込みだということです。 ※5月3日（土）午前0時15分（金曜深夜）放送『news zero』より