飲食店の従業員を切りつけたとして逮捕された男。被害者の店で、代金の未払いトラブルを複数回起こしていたことがわかりました。 　　　◇ 5月1日午後、殺人未遂の疑いで検察庁に身柄を送られた会社員の杉本孝裕容疑者（52）。警察車両に乗り込むと、顔を隠しました。 杉本容疑者は、大阪府豊中市の自宅近くの路上で飲食店従業員の45歳の男性を包丁で切りつけ、殺害しようとした疑いがもたれています。 事件直後に撮影された映像には、手に包丁を持ち、通報を受けて駆けつけたパトカーに詰め寄る杉本容疑者の様子が残されていました。 杉本容疑者 「なにぬかしとんじゃコラ。はよ行け、はよ行け」 警察 「包丁おろせ包丁」 杉本容疑者 「なぁ人が死ぬぞ！お前ら知らんふりか」 警察によると、杉本容疑者はこのときアルコールを摂取した状態だったといいます。 4月29日夜、被害者の男性従業員が働いている大阪市内の飲食店に客として訪れていたという杉本容疑者。ところが代金を支払えなかったため、杉本容疑者と一緒に男性従業員と24歳の店長の男性が、家に現金を取りに行くことになったといいます。 店側の車で杉本容疑者が住む集合住宅に到着すると、店長の男性と杉本容疑者の2人が部屋の中へ。 そして、しばらくたった4月30日午前0時半頃、杉本容疑者だけが部屋から出てきて、男性従業員に包丁で襲いかかったということです。 包丁で顔を切りつけられた45歳の男性従業員は軽傷。24歳の店長の男性は、杉本容疑者の部屋の中で血を流して倒れていて、その後、死亡が確認されました。 調べに対し、杉本容疑者は…。 杉本容疑者 「飲み屋の店長を刺した後、もう一人も殺すつもりで家の外に出た。近づくと一目散に逃げていった」 従業員の男性を切りつけた殺人未遂容疑については、否認しているということです。 飲食代金を巡るトラブルとみられる事件。その後の捜査関係者への取材で、杉本容疑者は過去にも複数回、被害者らの店で未払いトラブルがあったことがわかりました。 警察は、店長の男性に対する殺人の疑いでも調べる方針です。