新年度がスタートしてから5月1日で1か月。職場では新人が入社し、人間関係づくりに励んでいるという人も多いのではないでしょうか。新入社員とうまくコミュニケーションをとるために…。まちの声とユニークな取り組みを行う企業を取材しました。 （リポート） 「新年度が始まってから1か月が経ちました。社会人の先輩方は新人とのコミュニケーションは上手くいっているのでしょうか」 街のみなさんに聞いてみました。 会社員（40代） 「僕も体育会系育ちなのでどちらかというと僕やちょっと下の若い子は下に対して“昔ながらの怒り方”をするんですけど、それが若い子はダメで。若い子もそれで悩んだりするので、怒り方、叱り方、教え方は気を遣って」 管理職のこちらの男性も… 会社役員（60代） 「一応いま最近はよく気を付けています。僕らのやり方を押し付けないことに気を付けていきたい」 この春に社会人となったこちらの男性は、上司からの気遣いはありがたいという一方で… 新社会人（20代） 「気を遣ってくれるのはすごくうれしいですけど自分自身としては率直にフィードバックをもらえた方が社会人として成長していけますし人としても成長できると思っているのでそこら辺は遠慮なくきてほしいなとものすごく思います」 職場での人間関係は一筋縄ではいかないようです。 そんな中… 長岡市のコンサルティング会社には、「働きやすい職場づくり」のためあるユニークな取り組みが！ 「気分的に中華ですか？」 「そうですね。中華にしましょうか」 入社11年目の堀美穂さんと、ことしの3月に入社した新人・近藤俊樹さんです。部署も違うため、あまり話をしたことがないといいますが、2人で一緒に昼食の買い物へ。その理由が…… 〈堀美穂さん〉 「2人分がメンターチケットで経費になります」 新人と先輩社員が交流を深めるための「メンター制度」です。 「タルタルチキン南蛮弁当です」 「ロースかつ弁当を買ってきました」 この会社では新入社員が先輩社員を昼食に誘うと、その代金を会社が負担するという制度を導入しています。月に1回、1人1500円まで利用可能で、夜の飲み会は、年2回、5000円分を経費で精算できるといいます。 〈グローカルマーケティング　森本寛子さん〉 「（新入社員は）話す機会を自分から作るのは難しいですし、かと言って与えられるものでもないみたいなところでより多くの人とよりいろんなコミュニケーションをとってもらうために誘いやすくする工夫のひとつかなと思っています」 昼食をとりながら会話を楽しむ2人。 〈新入社員　近藤俊樹さん〉 「奥さんの実家に住ませていただいているんです。サザエさんでいうマスオさんみたいな状態で」 最初は緊張気味だった新人の近藤さんも最後はリラックスした表情でランチタイムを終えました。 〈新入社員　近藤俊樹さん〉 「ランチという時間を使って普段話すことがない社員と話すことでお互いの理解が深まったりちょっとした相談事ができるのでこの制度で助かっています」 〈先輩社員　堀美穂さん〉 「最初に（弁当を）買いに行った時と、終わった後の表情が（違って）ちょっと心許してもらえたんじゃないのかなと。純粋にランチに誘ってもらう、飲み会に誘ってもらうとすごくうれしいと思っていて。入社が長くなればなるほど、自分から誘うシーンはあっても、誘われることはなかなかないので、このチケット制度があってうれしい」 みんながより働きやすい職場へ…時代は変わっても工夫次第で職場のコミュニケーションは深まるようです。