「ごみが少ない」万博支える未来の技術…清掃アプリ活用・「ごみ箱ロボ」自動走行

 大阪・関西万博の会場で、スマートフォンのアプリを使ってごみや汚れた場所を把握し、速やかに清掃する仕組みが活用されている。  自動走行の「ごみ箱ロボット」も導入され、最新技術が万博のイメージアップに貢献している。(山根彩花、石渕譲)  万博会場の面積は東京ドーム33個分相当の約155ヘクタールに及ぶが、来場者からは「ごみが少ない」と評価する声が聞かれる。米国から訪れた男性(62)は「会場がとてもきれい。日本の文化だと思う」とたたえた。  会場の清掃を担うダスキン(大阪府吹田市)など5社が導入したのが、GPS(全地球測位システム)機能を用いた専用アプリだ。巡回役がごみや汚れのある場所や写真をアプリ内の会場マップに登録。リーダー役が清掃スタッフを現場へ向かわせる。「未対応」「対応中」の状況もわかる。  ダスキンの松山敦・コントラクト推進室長は「『未来社会の実験場』が万博のコンセプトなので、清掃でもデジタル技術を取り入れた。会場の隅々まで『きれい』と感じてもらえるように取り組んでいく」と話す。 ◇  大屋根リング(1周約2キロ、高さ20メートル)の遊歩道では、「ごみ箱ロボット」が、人が歩くよりもゆっくりした速度で進む。全長1・3メートル、高さ1・2メートルの箱型で、側面に燃えるごみやペットボトルなどを分別して回収するための投入口がある。  3次元の立体地図や測位技術を組み合わせて自動走行。内蔵したセンサーとカメラが周囲の状況を確認し、衝突を防ぐ仕組みだ。水〜金曜日の午前10時〜午後4時、リング上を1日1〜2周している。大阪府東大阪市の会社員女性(49)は「かわいらしい。ごみ箱が近づいてきてくれるのはおもしろいですね」と話していた。  開発した三菱電機(東京)は、万博でのテスト結果を分析し、イベント会場やリゾート地で手荷物を運んだり、広告を掲載したりする用途でも使いたい考えだ。

もっと
Recommendations

近鉄社員が駅構内で盗撮の疑いで逮捕

奈良県橿原市の近鉄電車の駅構内で、女性の下着を盗撮したとして近鉄…

島根・安来市で小型飛行機が不時着 2人けが 運輸安全委が調査へ

きのう午後、島根県安来市で小型飛行機が不時着し近くの湖に落下、乗…

日比首脳会談 安全保障分野での連携を一層強化へ

フィリピンを訪問中の石破総理はきのう、マルコス大統領と会談し、安…

米軍戦略爆撃機が立往生で三沢空港滑走路が一時閉鎖 日本航空2便が運休 約200人の利用者に影響

アメリカ軍の軍用機がきのう、トラブルを起こし、青森県の三沢空港滑…

岩手県、宮城県で最大震度1の地震 岩手県・一関市、宮城県・登米市、大崎市、石巻市、女川町

30日午前2時30分ごろ、岩手県、宮城県で最大震度1を観測する地震があ…

小型機が湖に落下し2人重軽傷…国交省が“重大インシデント”に認定

島根県で29日午後、小型飛行機が湖に落下し、乗っていた男性2人が救急…

東海道線が運転再開 茅ケ崎駅と平塚駅の間での人身事故 JR東日本

JR東日本によりますと、JR東海道線は神奈川県の茅ケ崎駅と平塚駅の間…

ゴールデンウィーク各地にぎわい 空からみた大行列 北海道では“季節外れ”の雪も…「雪は飽きた」GW後半4連休の天気は?【news23】

「昭和の日」の29日、各地の観光地がにぎわいを見せる一方、北海道で…

専門家「今夏も猛暑の可能性高い」初夏の陽気&春の雪…原因は偏西風“大蛇行”

ゴールデンウィーク真っただ中の29日、北海道は季節外れの雪に見舞わ…

楽観論が広がりバブル景気に沸く日本と近づく昭和の終焉──消費社会の熱狂と戦争責任の狭間で

グローバル化、格差拡大、揺らぐデモクラシー、近現代日本の戦争と平…

loading...