前編記事『【ルポ・既婚者アプリ】「旦那にはバレたってかまわないわ!」「ママ友から勧められたわ」…新越谷の主婦が明かす「人妻たちの黄昏」』より続く。 「夫が子供ばかりに目を向けるから」 しばらくすると佳代は、上目遣いでこう切り出してきた。 「刺激を求める相手が私でいいんだったら……もうお店出ちゃってもいいよ?」 こうして店の近くにあるラブホテルにチェックイン。こうなることを想定していたかのような流れに戸惑いつつも、事を済ませた。ところが、翌朝に佳代の夫から電話が鳴り響くと、前日とは打って変わって「旦那にはバレてもいい」と開き直り始めるではないか。さらには「また逢えるよね?」「このまま好きになっちゃう」と言い始める始末。ここまでくると自分の家庭にまで被害が及びかねない。結局、解散した後すぐに連絡先を削除した。 以来、相手からは何の連絡もないのだから、たしかに後腐れはない。「安心・安全」のアプリであると実感できた。「これは婚外恋愛」と、後ろめたい自分に言い聞かせつつも罪悪感は残る。ただ、それ以上にひとりの男として認められた気がして嬉しかった。 それから、何人もの女性とやり取りを続けていった。人それぞれ細かな事情はあるものの、たいていが「生活に刺激が欲しい」「もう一度好きな人を作りたい」といった動機でアプリを始めている。 佳代の次に会ったのは、東京の八王子に住んでいる真由美(45歳)という専業主婦。平日の昼間、新宿の喫茶店で待ち合わせた彼女はタレントの杉原杏璃に似ていて可愛らしい。タイトな白色ワンピースが細めの体型を際立たせている。彼女もまた、婚外恋愛を求めていた。 「すべての原因は子供をつくったことです。私は子供が好きではないので産みたくなかったのですが、夫がどうしても欲しがっていた。何度も懇願されたので出産をしたのですが、いくら努力しても子供をかわいいとは思えなかった。 もう昔のような関係には戻れないと思い、婚外恋愛をしようと決めたのです。夫とは添い遂げたいので別れるつもりはありませんが、恋愛はしたいからアプリをしています」 それから趣味の話で盛り上がり、2時間程度で解散した。ただ、何度も「想像以上にヤリモク(すぐに肉体関係を求める男)が多いので、婚外は慎重にしています」と言っていたのを受けて、面倒になり連絡は取らなくなった。 鼻の下を伸ばした途端、投資を促してきた 気軽に付き合える女性はいないかと根気強く探し続けた。中にはプロフィールに「Sっ気のある方が好き」「身体の相性が大切」と記載するなど、露骨に性的な関係を匂わせる人もいた。そんな女性ほどマッチングしやすい。 ある日、右の文言をプロフィールに入れていたミホ(仮名・31歳)という女性と、マッチングに成功。30代と繋がったのは初めてだ。すぐにメッセージを送ってみると、ミホは「LINEを交換しませんか」と提案してくる。どのアプリも、基本的に連絡先の交換は禁止しているのでいささか驚いたが、断る理由はないのでLINEに移行した。 看護師をしているというミホは、「今日もお疲れ様!」「いま何してるの?」などと、積極的に連絡してきて好印象だ。時折、自分の写真を添えて「仕事終わった〜」などと報告してくることもあった。ただ、何度も「会いたい」と伝えたものの、日程の都合がなかなか合わない。 もどかしい気持ちを抑えつつ会話を続けていると、会おうとしない理由が分かった。次第に仮想通貨の投資を促してくるようになったのだ。不気味になってブロックした。 その後も若い子と繋がることはあったが、どれも途中から投資を勧められる—。結局自分は、怪しい投資のカモにされるだけなのか……。いや、それでも、佳代のように心を通わせた女と出逢えたことは事実だ。 たしかにそこには、家庭に疲れてやすらぎを求める人妻たちがいた。その実態は、既婚者のオアシスか、それとも男の寂しさにつけいる詐欺の巣窟か—。答えを求めて、今夜もまたアプリを開いてしまうのであった。 夫が結婚前から浮気していた! 最後に「女性側」の既婚者アプリ体験談を紹介しよう。 35歳で知人の紹介で知り合った男性と結婚したというめぐみさん(仮名・37歳)は、こう語る。 「SNSで話題になっているのを見たことがあったので、既婚者用マッチングアプリの存在は以前から知っていましたが、自分とは絶対に縁のないものだと思っていました。結婚生活には満足していましたから。共通の知り合いが口を揃えて『あいつ(夫)は誠実で女っ気がない』と言っていたので、安心し切っていたのもあります。 ですが、最近になって、結婚前からずっと浮気されていたことが発覚したんです。共通の知り合いたちが夫のアリバイ作りに協力していたことも判明しました。あまりのショックに人間不信になり、ストレスからいまだに体調もすぐれません。次第に『なんで夫のせいでこんな気持ちにならなくてはいけないのか』という怒りが芽生えてきて、半ば仕返しのような気持ちで、アプリに登録しました。 実際に登録してみて、どうだったのだろうか。 「登録してしばらくは誰からも『いいね』が来なくて、『やっぱりやめようかな』と迷って放置していましたが、翌日サイトを開いてみて驚きました。アラフォーで美人とはいえない普通の容姿、さらにはぽっちゃり体型というスペックの私ですが、それでも200人近い男性からいいねが来ていたんです! プロフィール写真にモザイクをかけていてはっきり見た目がわからない状態だったとはいえ、『この歳になっても、こんなにたくさんの男性が女としていいと思ってくれているなんて!』と舞い上がりました。マッチングアプリは女性が有利と聞いていましたが、既婚者用マッチングアプリでもそうなんですね。 『いいね』してきた男性の年齢はバラバラで、20代前半から60代後半までいました。テンションが上がって『せっかくなので色んな方と話してみよう』と思った私は、年齢や見た目にこだわらず、できるだけたくさんの男性とチャットで話すことにしました。そこでわかったのは、特に中高年の方々の多くが人生に寂しさを感じていて、精神的な繋がりや癒しを求めているということ。『歳を重ねて親しい人の死を経験することが増え、改めて自分の人生を見つめ直したときに、残りの時間を思いきり楽しみたくなった』とか『仕事で信頼していた相手に裏切られたり、プライベートの人間関係がうまくいかなくなってきて、孤独を感じている』という人ばかりだったんです」 さらにめぐみさんは、こう続ける。 「20〜30代の男性とマッチすると、自己紹介などの細かいやり取りはすっ飛ばして『とりあえず会ってみましょう』と誘われがちなんですが、中高年の方々とマッチすると、『まずはお互いのことを知るためにメッセージでやり取りしましょう』と提案されて、仕事や趣味、アプリを始めたきっかけについて、長文でじっくり語り合うイメージですね。『実際に会わなくても、チャットでお互いのことを話しているだけで気持ちが満たされる』という方もいたくらいです。まぁ、中高年の方々も大半が『歳の割に元気です』だとか『色々と持て余しています』と言ってくるので、もちろん性欲もあるんでしょうけど…(笑)。 中高年の方ほど、心も体も満たしてくれる『恋人』を求めているんだと感じました。それでも稀に、年齢関係なく『単刀直入にいうと、セフレを作るために登録しました』という人だったり、『目隠しや拘束、D/s(支配と従属)などのSMプレイに付き合ってくれる人を募集しています。妻とは仲がいいものの、性癖を告白できていません』という人もいました。 数人の男性とお会いしましたが、みなさん�年齢相応の平凡な人�でした。ただ、一人だけとても印象に残った方がいます。50代の実業家であるAさんという方なんですが、そのオーラや言葉の端々から、彼が他のアプリ利用者とは比較にならないほどの大金持ちであることが伝わってきたんです。 Aさんとは都内の飲食店で食事をしたのですが、待ち合わせ場所で初めて会ったときの印象は『ザ・イケオジ』でした。彼はプロフィールに見た目の雰囲気がわかる写真を登録していなかったので、どんな人が来るか全くわかりませんでしたが、待ち合わせ場所でタクシーから降りてきたのは、もうすぐ60歳というのが信じられないくらい若々しく、涼しげな目元をしたハンサムな方でした。有名人で例えると、小泉進次郎さんのような感じでしょうか。鍛えているのか体つきもガッシリしていてたくましく、背も高い。どことなく哀愁漂う脂ギッシュなおじさんを想像していた私は、とても驚いたのを覚えています。 私が『タクシーでいらしたんですね』というと、Aさんは『基本、運転手付きの車かタクシーでしか移動しないんだ。電車には何十年も乗っていないかも』と言ってきて、さらに驚きました。また、彼は、ルイヴィトンなどのハイブランドで全身をコーディネートしたうえに、エルメスの高級バッグ『バーキン』を持ち、腕には『2〜3億円くらいだったと思う』と言う海外の最高級時計ブランド・オーデマピゲの腕時計を着用していました」 ホリエモンと飲み友達だって!? 一目でAさんがただものではないと思っためぐみさんは俄然興味が湧き、食事をしながら彼の仕事や趣味について聞いてみることにしたと言う。 「彼は大学卒業後すぐにIT事業を立ち上げたそうで、それが軌道に乗ると保険などの分野にも進出し、いまや10以上の事業を手掛けているとのことでした。さらに『経営者や実業家のコミュニティ繋がりで、前澤友作さんや堀江貴文さんなどの有名人とは食事に行く仲。ドバイなど海外の富豪とも親しくしている』とまで言うのです。 そんな彼の趣味は、服やバッグ、アクセサリーなどのファッションに、自動車のコレクション。なかでも自動車が好きらしく、高級車を100台近く所有しているほか、「スーパーカーよりさらに高級な『ハイパーカー』も集めていて、最高時速が600キロになるものもある。若い頃から車好きだから車に囲まれるのは幸せだけど、とにかく管理が大変だよ」と笑っていたという。 「あまりの生活水準の違いに終始萎縮しっぱなしな私でしたが、Aさんは穏やかで落ち着いたトーンで、時折、笑顔を見せながら気さくに話をしてくれました。アプリを始めた理由を聞かれ、私が『結婚前から夫に浮気をされていたショックでアプリを入れました』と打ち明けると、『君みたいな素敵な人がそんな目に遭うなんて大変だったね。絶対に気づかれないように注意を払えないなんてわきが甘いし、マナー違反だ』と慰めてくれ、体調なども気にかけてくれました」 めぐみさん「なぜアプリを始めたのか」と聞くと、彼は少し考えたあと「普通の生活をしている女性と話してみたかったからかな。こういう仕事をしてるとクラブとかキャバクラ、ラウンジで飲んだり、あとは『港区女子』のいるギャラ飲みに誘われることも多い。だけどそういう夜の世界にはちょっと飽きてきちゃって…。最近はギャラ飲みに誘われることが特に多くて、確かに飲みに来る女の子たちはみんなキレイなんだけど、コミュニケーション能力が特別高いわけでもないし、話しててあんまり面白くないんだよね。だから、普通に楽しくお話しできそうな女の子を探してたのかも。あとは純粋な好奇心。どんな女性がこういうアプリを使ってるのか気になってたんだ。男性の利用者もそうだと思うけど、女性の利用者も、体だけの関係を求めるヤリモクから常に寄り添ってくれる恋人的存在を求めてる人まで、かなり幅広くいるよ。やり取りするなかでいい人がいれば婚外恋愛するのも全然アリだと思ってるけど、今のところあんまり手応えはないなぁ。雰囲気がタイプそうな子がなかなかいないからそもそもほとんどいいねしないし、マッチしても重さが垣間見える女性が多くて。大抵の女性が『できるだけ頻繁に会いたい』と思ってるみたいなんだけど、仕事が忙しいから、そこまでは応えてあげられないし」と答えた。 夫婦仲については、「家庭円満な方。奥さんとは大学の同級生で付き合いも長いから、僕の性格も知り尽くされてるんだよね。僕が飲み歩いたり女性と遊ぶのが好きなこともよく知ってるから、『最後はうちに戻ってくればいいし、どうせ戻ってくるでしょ』っていうスタンスで、ほとんど黙認してくれてるような状態。子どももみんな成人してるから、もう手がかからなくて自由にしてるよ」と明かした。めぐみさんは衝撃を受けた。聞けば、Aさんの家庭は、乗り換えたり婚外子を作らなければ、ある程度は遊んでもいいという雰囲気とのこと。実際、これまでAさんは、夜の世界の女性やインフルエンサーなどの有名人とお付き合いしてきたそうだ。 「彼のあまりに華やかな経歴と釣り合う自信が全くなかった私は気が引けてしまい、その後、Aさんとのやりとりからフェードアウトしていってしまいましたが、今となっては『一度お付き合いしてみればよかった!』と思っています。次にそういう方とお会いするチャンスがきたら、絶対に逃しません」 「週刊現代」2025年4月28日号より 【ルポ・既婚者アプリ】「旦那にはバレたってかまわないわ!」「ママ友から勧められたわ」…新越谷の主婦が明かす「人妻たちの黄昏」
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