次の総理を目指す3人の「勉強会戦争」が勃発 「まるで岸田内閣の“同窓会名簿”だな」 4月17日に発足した「能登半島地震を踏まえた“被災者目線”での震災対応を実現する議員の会」……通称・能登復興勉強会が、自民党内で異様な存在感を放っている。参加議員の名前を確認し、冒頭の感想を漏らした中堅議員が説明する。 「地震発生時に総理だった岸田文雄さんが肝煎りで立ち上げた議連ですが、岸田政権時に経産大臣を務めた齋藤健さんや総務大臣を務めた松本剛明さん、防災担当大臣だった松村祥史さんら、当時の幹部が軒並み参加しています。勉強会に昔の仲間を集めることで、総理再登板への足掛かりにしようとしているのでは」 派閥解消後の自民党では議員連盟や勉強会が仲間づくりの場所となっているため、続々と勉強会が生まれている。なかでも積極的なのが岸田前総理で、昨年末にはアジアの脱炭素を推進する議連を立ち上げ、さらには資産運用立国議員連盟の会長に就任。「総裁選再出馬のやる気の現れ」と捉えられているのだ。 若手からは不満の声も こうした動きに、ライバルも焦りを隠せない。加藤勝信財務大臣は4月9日に「AI医療機器勉強会」を立ち上げ、官房長官を務める林芳正氏は「コンテンツ産業振興議員連盟」の会長に就任している。官房長官が議連会長に就くのは異例で、林氏もまた総裁選への足場固めを急いでいることは間違いない。 乱立する勉強会。面倒なのは末端の議員だ。自民党の若手が漏らす。 「各総裁候補に近い議員から次々勉強会に誘われるので辟易しています。岸田さんを支持するある若手議員は、岸田さんが関わる会すべてに出ようと、スケジュールを勉強会優先で調整している。まるで“推し活”です」 突如能登復興勉強会を立ち上げたのも、「復興名目なら参加しやすいからだろう」（冒頭の中堅議員）との見方も。本当の狙いは岸田内閣の復興か。 「週刊現代」2025年5月12日号より 【さらに詳しく】『岸田文雄が虎視眈々と狙う「総理再登板」計画！「カネになる議連」で会長も務めて総裁選へ向け資金集めか』 【さらに詳しく】岸田文雄が虎視眈々と狙う「総理再登板」計画！「カネになる議連」で会長も務めて総裁選へ向け資金集めか