【香港QE2世C】タスティエーラ 海外G1初制覇! レーンも喜び爆発「彼の背中にいられて光栄」

 香港チャンピオンズデーが27日、シャティン競馬場で行われた。G1・3競走の豪華カードで、メイン8R「クイーンエリザベス2世C」は日本のダービー馬タスティエーラ(牡5=堀、父サトノクラウン)が好位から抜け出し、海外G1初制覇を飾った。追い込んだプログノーシスが2着に続き、日本馬のワンツーフィニッシュ。3冠牝馬リバティアイランドは直線で競走を中止、予後不良の診断を受け、安楽死処置となった。  父サトノクラウンがG1初制覇を果たしたシャティンで、ダービー馬タスティエーラが完全復活を果たした。ダービー以来およそ2年ぶりに先頭でゴール板を駆け抜けた、その背中には当時と同じくレーン。「彼の背中にいられて光栄。このような素晴らしいチャンスを与えていただき幸運に思うし、とてもやりがいを感じる」。オーストラリアの若き天才は何度もガッツポーズをつくって喜びを爆発させた。  不利とされる外枠から果敢に先行。4番手で初角を通過すると、向正面でじわじわ位置を上げる。抜群の手応えのまま4角で先頭に並びかけると残り300メートルからは独走。ベストターンドアウト賞に輝いた馬体を弾ませ、大歓声を浴びながらのフィニッシュ。2着プログノーシスとは1馬身3/4差。17年ネオリアリズム以来2度目の同レース制覇となった堀師は「香港で久しぶりにいい競馬。この遠征にあたっていろいろな方にお世話になって、この勝利で報われた思い」と感無量の面持ちだった。  勝算はあった。堀厩舎は香港遠征の常連だが、初回の遠征で勝利したのはモーリス(15年香港マイル)のみ。指揮官は「馬にとって新しい環境に順応するのはハードルが高い。昨年1回(香港カップ=3着)出させてもらって、勝てはしなかったが馬場の適性も感じたので間を挟まずにここへ向かった」と説明。積極的な騎乗で勝利へ導いたレーンについては「私たちはチーム。ライアン(ムーア)、モレイラ、レイチェル(キング)らとコミュニケーションを取って、フィードバックをもらいながらステップアップしている。タスティエーラは彼(レーン)にとって特別で“ずっと乗り続けたい”とも言っていた」と裏側を明かした。  優勝会見で“年末は香港カップ?”と質問が飛ぶと、堀師は「そうですね」とはにかんだ。よみがえったダービー馬は国内外を問わず、これからも凱歌(がいか)を奏していく。

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