子どもの死因を医療や行政らの専門家が検証、不慮の事故や虐待防ぐ…CDR検討会が初会合

 専門家らが子どもの死亡事例を検証し、不慮の事故や虐待予防に生かす「チャイルド・デス・レビュー(CDR)」を全国に広げるため、こども家庭庁は25日、課題を整理する検討会の初会合を東京都内で開いた。  2020年度に一部の自治体で始めたモデル事業の結果を踏まえ、情報収集や遺族の同意取得の方法などを議論し、26年中にも制度のあり方をとりまとめる。  CDRは米国で始まった取り組みで、医療機関や警察、消防、行政などの専門家でつくる会議が担う。関係機関から日頃の健康状態や家族の状況、死亡の経緯などの情報を収集し、死を防げなかったかを検証して再発防止策を提言する。  この日の検討会では、同庁がモデル事業の結果を報告した。22年度は8道府県で計175件が検証の対象となり、睡眠時の事故予防のためベビーベッドを貸す取り組みや、自殺未遂を起こした子どもを見守る体制作りなどにつながった。  一方で、遺族から検証の同意を得にくい、警察が捜査している場合に必要な情報を集められず十分な検証ができない、といった課題が浮かび上がった。  検討会には、幼稚園の園外活動で5歳の息子を亡くしたNPO法人「セーフキッズジャパン」の吉川優子事業推進マネージャーも委員として参加し、「子どもの命を守るため、再発防止の仕組みとしてCDRが全国に根差すことを期待している」と語った。  今後、関係者にヒアリングを行いながら、各地域で体制を構築する方法や情報のデータベース化などを具体的に話し合う。

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