消費税減税を求める動きが活発になっています。自民党の参議院議員へのアンケートで8割が引き下げを求め、立憲民主党は「食料品の消費税0%」を参議院選挙の公約に盛り込むことで調整に入ったと朝日新聞が報じました。 ■参院自民8割「消費減税を」 自民党 森山裕幹事長 「先行きの見えない不確かな事態のなかで国民生活を守り抜くために、我々自民党がしっかりと日本の政治を間違いなきように進めていかなければならない」 選挙を目前に控えた自民党の参議院議員は、焦りを感じているのでしょうか。 自民党 松山政司参院幹事長 「1つは消費税率の引き下げを求める意見。これは8割と大変大きな数だった。そのなかでも、7割の方が食料品の税率引き下げを求める意見だった」 参議院自民党が113人の所属議員に必要な政策を書面で聞き取った結果、93人程度の議員がアンケートに回答し、消費税率の引き下げを求める意見が8割に上ったということです。 松山参院幹事長 「(森山幹事長からは)しっかり読ませていただいて、受け止めたいと」 ■石破総理が「消費税減税」に踏み切れない理由 自民党内で日増しに大きくなる「消費税減税」の声。 政治ジャーナリスト 後藤謙次氏 「参院議員側から消費税減税の大合唱が起きているなかで、石破総理も気持ちのうえでは揺れているというのが、正直なところじゃないか」 それでも石破茂総理大臣が消費税減税に踏み切れない理由は2つあるといいます。 1つは「森山幹事長の存在」です。 後藤氏 「政権の屋台骨である森山幹事長は財政規律を重視しろと、財源のない減税については強く反対するという考えは変わらない。このまま減税論で突っ走れば、石破総理と森山幹事長の間に大きな溝が生まれてしまう」 2つ目は直面している「トランプ関税」です。 後藤氏 「トランプ大統領の本当の狙いは、為替の調整にあるんじゃないかと。それを担うとなると、加藤財務大臣が赤澤大臣に代わって、対米交渉の主役になる可能性がある。その場合は、財務大臣を支える財務官僚が総力を挙げるということになると、石破総理としても財務省を敵に回すことはできない」 ■立憲・野田代表「時限的な食料品0%」表明か 最大野党の立憲民主党も「消費税減税」で揺れています。 立憲民主党 江田憲司元代表代行 「ぜひ野田代表の英断を求めたいと」 江田参院議員らは24日、「消費税減税」を公約に掲げるよう執行部に改めて求めました。 「食料品の消費税0%」を時限的に行い「給付付き税額控除」に移行する案、給付付き税額控除だけを行う案、消費税を一律5%に引き下げる案の3案が党の政策決定を担う「次の内閣」にはかられました。 立憲民主党 野田佳彦代表 「きょう真剣に報告を聞いて、そして真摯(しんし)に受け止めて、最終判断をしていきたいと思うので、よろしくお願いしたい」 立憲民主党はどの案を採用するのか、対応を野田代表と重徳和彦政調会長に一任することを決め、25日の臨時執行役員会で結論を出す方針です。 朝日新聞は、野田代表は臨時執行役員会後の記者会見で、党内で賛成が多かった「時限的な食料品0%」を表明する運びだと報じています。 (「グッド!モーニング」2025年4月25日放送分より)