去年、全国で2000人余りが命を落とした「熱中症」。今年も既に夏日が続出する中、23日からは「熱中症警戒アラート」の運用が始まりました。 「熱中症警戒アラート」の発表基準となるのは「暑さ指数」。気温・湿度・輻射熱などから算出される指標で、熱中症の危険度が増すほど、その数値は大きくなります。 この「暑さ指数」が地域内のいずれかの地点で33以上になると予測された場合「熱中症警戒アラート」が発表され、対象地域にエアコンの使用などが呼びかけられます。 さらに去年からは、“過去に例のない危険な暑さ”が予測される場合に「熱中症特別警戒アラート」が発表されることになりました。 都道府県内の全ての地点で、「暑さ指数」が35以上になると予測され、重大な健康被害が生じる恐れがあるとき、前日の午後2時ごろに発表されます。 熱中症特別警戒アラートが発表された場合は、熱中症対策が徹底できていないイベントなどは、中止や延期を求められます。 また、自治体が事前に指定した、冷房を完備した暑さからの避難所「クーリングシェルター」が一般に開放されます。 熱中症特別警戒アラートは、運用初年となった去年は、一度も発表されませんでした。 ただ、温暖化に伴い、日本の夏の平均気温は上昇傾向が続いていて、去年も2023年も、観測史上最も“暑い夏”となっています。 去年、熱中症で亡くなった人は2033人、救急搬送された人は9万7578人にのぼっています。 今年も平年より暑い夏となる見通しで、既に30度以上の真夏日となったところもあります。 環境省では、体が慣れていないうちの“急な暑さ”に注意が必要として、春の段階からの熱中症予防を呼びかけています。
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