23℃でも心肺停止に…熱中症「まだ大丈夫」? 春でも油断禁物 医師「今から始めた方がいい」対策4選【#みんなのギモン】

各地で、早くも夏日や真夏日となっています。最高気温が23℃の日に熱中症の疑いで救急搬送されたケースも。まだ暑さに慣れていないこの時期は、「まだ大丈夫」と油断しがちです。汗をかいて体温調節できるようにする対策を今から始めておくと有効です。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「熱中症対策 やるなら今から?」をテーマに解説します。 ■4月なのに…九州で30℃以上の真夏日 加納美也子・日本テレビ解説委員 「21日も暑かったですよね。本格的な真夏の暑さが来る前に、熱中症対策を始めておくといいんです。まだ4月だというのに、この日の最高気温は熊本・鹿北(山鹿市)で30.3℃、福岡・久留米で30.0度と、30℃以上の真夏日となりました」 「また、東京都心でも最高気温が25.1℃になるなど、各地で夏日も続出しました」 森圭介アナウンサー 「本当に暑かったですし、日焼け対策もそろそろしないといけないのか…。この間まで寒いと言っていたのに、という感じですね」 ■草刈り作業中の53歳男性が心肺停止 加納解説委員 「20日、鳥取・倉吉市で地区の草刈り作業に参加していた53歳の男性が心肺停止の状態で倒れているところを発見され、救急搬送されました。熱中症の疑いがあるということです。倉吉ではこの日、最高気温が23℃でした」 鈴江奈々アナウンサー 「23℃と聞くと、確かに暑くなってきたなという気温ではありますが、まだ過ごしやすい方なのかなと。熱中症と聞くと『あれ?』という気持ちになりますね」 加納解説委員 「意外ですよね。ただ、関東でも既に熱中症で患者が搬送されているんです」 「19日、暑いまちとして知られる埼玉・熊谷市の埼玉慈恵病院。医師が『きょうは歩いていたんですか? 外。そしたら具合悪くなっちゃったんですか?』と尋ねました。搬送されたのは、外出中に歩けなくなったという80代の男性です。最高気温は29.8度でした」 ■80代男性が…去年より15日早い搬送 「この男性は熱中症と診断されましたが、その後回復し、帰宅したということです。この病院に搬送された熱中症患者は19日が今年初めてで、去年と比べ15日早かったといいます」 直川貴博キャスター(元福島中央テレビアナウンサー) 「『夏日』『真夏日』と(名称が)つけば意識して身構えますが、その気温にいかなくても、暑さに慣れていない時期ですから気をつけないといけませんね」 ■日陰での休憩、水分・塩分補給も 加納解説委員 「熱中症患者の救急医療に携わる埼玉慈恵病院の藤永剛副院長に21日聞きました。まだ体が暑さに慣れていないのもあるし、春は『まだ大丈夫』と油断しがちなので、若い人や働き盛りの世代でも熱中症になりやすいということです」 「外での作業や運動をする時は日陰で休憩することや、水分補給や塩分補給も忘れないようにしたいですね」 瀧口麻衣アナウンサー 「私は最近、部屋着を半袖半ズボンに替えました。年々、暑いと感じる時期が早くなってきているような気がしますね」 加納解説委員 「春の期間が体感的に短くなったような気がしますよね。今年の夏も暑くなる見込みで、もう今から警戒や対策が必要です」 ■23日から「警戒アラート」運用開始 加納解説委員 「熱中症警戒アラートの運用も、23日から始まります。暑さ指数の予測から熱中症になる危険が極めて高い地域に、気象庁と環境省から出されるもので、前日の午後5時と当日の午前5時に発表されます」 「さらに、過去に例がないほど危険な暑さが予測される都道府県には、環境省から『熱中症特別警戒アラート』が前日の午後2時頃に発表されます。重大な健康被害が生じる恐れがあるので、テレビやホームページなどで情報をチェックしたいですね」 ■軽い運動、階段…暑熱順化のコツ 加納解説委員 「藤永副院長が熱中症対策として『今年はもう今からでも始めた方がいい』と話しているのが、暑さに体を慣らし、きちんと汗をかいて体温調節ができるようにする『暑熱順化』です。やや暖かい環境でじわっと汗がにじむくらいの運動がいいそうです」 「藤永副院長自身が実践しているという暑熱順化(の1つ)が、軽い運動やストレッチです。我々がやろうとすると、ちょっと身構えてしまうところがあります」 「スクワットが効果的だそうで、かかとの上げ下げを気づいた時にやるのもいいそうです。家事の合間に、これくらいだったらできそうですよね。ふくらはぎを動かすことが大事だということです。あとは、意識的に階段を使って上り下りするのもいいそうです」 「また、家事で体を動かすのもいいそうです。掃除の時に床を拭いたり、なるべく体を大きく動かすといいそうです」 斎藤佑樹キャスター 「いつもより大股で歩くのは、ちょっと負荷がかかって手軽でいいなと思いますね。ちょっとでいいです」 鈴江アナウンサー 「意識するだけで、すぐどこでもできますよね」 加納解説委員 「ふくらはぎも動かせそうですよね。運動できなかったという日は、汗がにじむまで湯船にしっかりつかるのもいいそうです。暑くなってくるとシャワーで済ませがちですが、きちんと湯船につかりましょう」 「体が暑熱順化を獲得するまでには数日〜2週間かかるそうです。そして、一度獲得してもサボったら数日〜2週間でまた体は元に戻ってしまうということです。こうした運動などを続けて、暑さに慣れた体を維持することが重要です」 「ゴールデンウイークも近づいてきてお出かけの機会がますます増えるので、今のうちに体を夏仕様にしておきましょう」 鈴江アナウンサー 「まだ体が暑さに慣れていないので、ちょっとずつ心掛けたいですね」 (2025年4月21日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より) 【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)

もっと
Recommendations

【武井壮】 “パンダの倒し方”伝授 「パンダは獰猛になっちゃうとクマの筋肉なんで」

元・陸上十種競技日本チャンピオンでタレント・マルチアスリートの武…

被害総額1億円超 狙われる「高級盆栽」 高額“身代金”要求も 大胆犯行の一部始終

全国各地で盆栽の窃盗が相次いでいます。なかには、盗まれた盆栽を…

武井壮、パンダの倒し方明かす「安易に近づくと危ない…」

タレントで陸上・十種競技の元日本チャンピオン、武井壮(51)が22日…

武井壮、引っ越し経験は「16回くらい」葛飾、神戸、アメリカ、台湾…

タレントで陸上・十種競技の元日本チャンピオン、武井壮(51)が22日…

【つんく♂】 16歳息子が柔道大会で優勝 「嬉しすぎる!!」 初観戦で大興奮 「親の愛と子の努力」「毎日の努力が実を結んだのですね。素晴らしい!」と反響続々

音楽家・プロデューサーのつんく♂さんが自身のインスタグラムを更新…

滋賀・長浜市 住宅街にクマ 女性襲われ重傷 猟友会が殺処分

滋賀県長浜市の住宅街で、女性がクマに襲われて重傷を負いました。…

紀藤弁護士、兵庫県知事選巡る不適切投稿で正当性主張の姫路市議に「伝聞情報で断定的な意見…驚きます」

弁護士の紀藤正樹氏が22日、自身のX(旧ツイッター)を更新…

「以前から不満があってカッとなった」愛知 女子高校生殺害事件

愛知県一宮市の女子高校生殺害事件で、逮捕された男が「以前から不…

日米の関税交渉「合意に至ると非常に楽観的に見ている」アメリカのグラス新駐日大使と石破総理が初会談

石破総理はきょう、アメリカのグラス新駐日大使と初めて会談し、トラ…

EV充電規格「チャデモ」が非関税障壁なら議題の俎上に 日米交渉めぐり経産大臣

アメリカのトランプ政権との関税交渉をめぐり、武藤経済産業大臣はEV…

loading...