埼玉県吉川市のリサイクル会社でドラム缶に入った高齢の女性とみられる遺体が見つかりました。このドラム缶が、今年2月には所沢市のトランクルーム内に置かれていたことがわかりました。 　　　◇ 埼玉県吉川市のリサイクル会社。棚などが置かれた場所にあったというのが、“遺体が入ったドラム缶”でした。 発見当時の様子を捉えた映像では、捜査員が集まる近くに、銀色のカバーがかけられたものが置かれているのがわかります。 遺体が入ったドラム缶を目撃（21日） 「シルバーのやつ」 ──ドラム缶？ 遺体が入ったドラム缶を目撃 「（カバーの）中に入っていた。カバーがかかっていて、風でちょっと羽ばたいて中が見えるぐらい。下がほんとちょっとぐらい。（ドラム缶は）新品ではなかった」 4月18日に警察に入った通報。 「ドラム缶の中から人の足が見える」 発見したのはリサイクル会社の従業員。ドラム缶のフタを開けたところ、ブルーシートがかかった遺体が入っていたといいます。司法解剖の結果、遺体は高齢女性とみられ、明確な外傷などは確認できず、死因は不明。死後、一定期間が経過しているということです。 遺体が入ったドラム缶を目撃 「臭いはすごかった。まとわりつくような嫌な臭い、腐った嫌な臭い」 遺体が入った謎のドラム缶は、リサイクル会社が、遺体発見の“前日に回収”したものでした。 回収した場所は現場から約35キロ離れた所沢市。交通量の多い交差点の一角にあるトランクルームです。 記者（19日） 「鑑識の捜査員がトランクルームへ入ります」 ドラム缶があったトランクルームは「利用料金が未払い」だったと明らかになっています。 ドラム缶は“いつから”あったのでしょうか。 捜査関係者によりますと、「利用料金の未払い」を受け、管理会社の下請け会社が中を確認したのは、今年2月。この時点で、ドラム缶があったといいます。 その後、施錠するなどして管理し、4月17日に管理会社から依頼を受けたリサイクル会社が回収。そして、翌18日に遺体が見つかりました。また、トランクルーム内に血の痕や大きな破損などは確認できていないということです。 警察はトランクルームの契約者の確認を進めるとともに、死体遺棄事件として遺体の身元の特定を急いでいます。