「第22回福島牝馬S」が20日、福島競馬場で行われた。重賞初挑戦の1番人気アドマイヤマツリが2馬身差の快勝。ヴィクトリアマイル（5月18日、東京）の優先出走権を獲得した。福島県出身の田辺裕信（41）は同レース6度目の騎乗で初優勝。七夕賞（14年メイショウナルト）、ラジオNIKKEI賞（19年ブレイキングドーン、24年オフトレイル）、福島記念（23年ホウオウエミーズ）を合わせ、福島牝馬Sが創設された04年以降初となる福島4重賞完全制覇を達成した。 重賞馬4頭を尻目に最後は独壇場だった。スタートを決めるも道中は中団のインでじっと我慢。3角から徐々にポジションを上げ、4角で前2頭を射程圏に捉えた。直線入り口で外に持ち出すと残り100メートルで先頭へ。あとは楽な手応えで後続を突き放した。 鞍上は「凄くいい雰囲気で控えすぎず流れに乗れて、手応え良く回ってこられた。成長力もあります」と相棒を称賛。地元福島の重賞をコンプリートし「うれしいですね。福島牝馬Sに乗りに来られる機会は少なかったので獲りたいと思っていた」と振り返った。 これでヴィクトリアマイルへの優先出走権を獲得。宮田師は「様子を見て大丈夫なら検討しようと思う。理想は中距離だと思ったがジョッキーが“マイルにも対応できるのでは”と言っていたので」と大舞台も視野に入れる。初勝利を挙げた昨年6月から10カ月。シンデレラストーリーはまだ続く。 ◆アドマイヤマツリ 父キタサンブラック 母アドマイヤナイト（母の父アドマイヤムーン）21年2月6日生まれ 牝4歳 美浦・宮田厩舎所属 馬主・近藤旬子氏 生産者・北海道日高町のスマイルファーム 戦績9戦5勝（重賞初勝利） 総獲得賞金1億52万1000円 馬名の由来は冠名＋祭り。
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