「蛍光灯の2027年問題」をご存じでしょうか？ 全ての一般照明用蛍光ランプは2027年末に製造や輸出入が禁止になります。 ◆2027年問題とは これは2023年に開かれた「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議」において決定されました。 なぜ禁止になったかといいますと、蛍光灯には水銀が含まれていまして、この水銀が「健康に悪影響を及ぼすリスク」がある、そして「地球環境に配慮するため」ということです。 蛍光灯は産業廃棄物として扱われますが、適切に処理されないと水銀が流れ出てしまい、土壌や水質汚染を引き起こす可能性があります。 これらのことから国際会議で製造や輸出入が段階的に廃止されることが決まったということです。 ◆蛍光灯が使えなくなる？ Q）それは、蛍光灯が使えなくなるということですか？ この条約合意に関しては、既に使用している製品の継続使用や、廃止日までに製造された製品・在庫の売買が禁止されるものではないということです。 ただ、今後、製造中止になりますので、いずれ取り換えや買い替えが必要になってくることは今のうちに知っておく必要があります。 では、蛍光灯の種類ごとの廃止時期をみていきましょう。 ◆廃止時期は？ まず、電球型蛍光ランプは30ワット以下が2025年末、30ワットを超えるものは、2026年末となっています。 こちらの種類は、一部の大手メーカー（パナソニック）は、すでに製造を中止しています。 次に、コンパクト型蛍光ランプは、すべて2026年末。そして、環型（かんがた）蛍光ランプと直管型蛍光ランプは2027年末ですが種類によっては2026年末のものもあります。 ◆暮らしを照らす蛍光灯 玄関や、居間・リビング浴室・トイレ、階段などさまざまの所で照明が使われていますがみなさんのお宅はどうですか？ 蛍光灯が使われているかどうか、分からない場合は見分ける方法があります。 ◆蛍光灯の見分け方について 製品本体や箱に記された品番が「F」で始まるものが蛍光ランプです。 また、「Hg」というマークは水銀を使用していることを表わしています。 2027年末には、製造禁止になってしまいますので「LED照明などへの計画的な変更」を考える必要があるかもしれません。 ◆交換方法　電球型蛍光ランプの場合 では、交換方法です。電球型蛍光ランプは互換性のある電球型LEDランプを選ぶことで、簡単に交換可能。今まで使っていた電球と同じ口金のサイズを選んでください。 ◆交換方法　環型蛍光ランプの場合 環型蛍光ランプは、器具ごとLEDシーリングライトに交換するのが主流になります。 引っ掛けシーリングがある場合は、ご自身でも交換が可能です。ない場合は、工事が必要になる場合がありますので、電気店や工事店に相談してみてください。 ◆交換方法　直管型蛍光ランプの場合 直管型蛍光ランプは器具ごと交換とランプ交換の2つの方法があります。 器具交換は工事が必要ランプ交換も工事が必要となる場合がありますので、電気店などに相談することをお勧めします。 ◆期限が近づくと予想されるのは 2027年の禁止期限が近づくとランプの在庫不足や値上がり、そして、電気工事の混雑が予想されています。 ご家庭の照明器具を見つめるきっかけにしてはいかがでしょう。