石橋貴明、セクハラ報道を鎮静化させた謝罪文、中居正広氏との決定的な違い

お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明(63)が4月16日、自身をめぐるフジテレビ女性社員に対するセクハラ問題について所属事務所を通して謝罪した。 この問題は、中居正広(52)をめぐる女性トラブルを調査したフジテレビの第三者委員会報告書の中で、「有力な番組出演者」によるセクハラ被害として新たに明らかになったもの。その「出演者」として『週刊文春』電子版が4月9日に名指ししたのが石橋だった。 報告書によると、10年以上前、フジテレビの女性社員が同局の元編成幹部B氏から呼び出され、「有力な番組出演者」が参加する会食に同席。その後、番組出演者と2人きりにされ、2軒目の地下の部屋で番組出演者は突然、下半身を露出。危険を感じた女性社員はその場を立ち去ったという。その際、《番組出演者は引き止めるということもなく、ぽかんと見ていた》という。 今回の石橋のコメントに対しては、《この対応でいいと思います》《謝るだけよかった》と受け入れる声が多く寄せられているが、今回の謝罪対応の何がそのような反応を生んだのだろうか。 「謝罪のプロ」こと危機管理コミュニケーション専門家の増沢隆太氏は「表現はよく練られている」と一定の評価をする一方で、「病気の発表がなければもっと叩かれていた可能性は否定できない」と分析する。 石橋は『週刊文春』の報道が出る少し前の4月3日、自身のYouTubeで初期の食道がんと診断されたことを公表。謝罪文でも《実際は、咽頭癌も併発しておりました。現在は、無事手術を終えましたが、快復までは、今しばらく時間がかかる見込みです》と新たな病状について明かしている。 さらに、《集中治療室から一般病棟に戻ったのが一昨日であり、その後私に関する報道を知りました》といい、《フジテレビに関する第三者委員会の調査につきましては、病気の発覚と重なり、数々の検査と入院準備のため時間に追われ、又、心の余裕の無さから、対応することが出来ず、申し訳ありませんでした》と、報道や調査に対応しなかった理由を説明した。 増沢氏は、石橋が大きな批判を免れた最大の理由は「謝罪の内容そのものよりも、病気を公表した“タイミング”だった」と見る。 「亡くなった人や病気の人に対して、世間からの批判が弱まる傾向があるのは事実です。不謹慎に聞こえるかもしれませんが、病気の公表が文春報道の6日前だったという、発表のタイミングが偶然にも沈静化に大きく寄与したと言わざるを得ません」 今回発表したコメントで石橋は、文春の報道について《10年余り前のことで記憶が曖昧な部分もありますが、記事にあった方々と会食した覚えはあります。そこで起きた詳細については、かなり深酒をしてたためか、覚えていないのが正直なところです。私自身の至らなさゆえ、かなり羽目を外してしまったかも知れません》と説明。そのうえで《同席された女性の方には、不快な思いをさせてしまったことを、大変申し訳なく思っております。叶うのであれば、快復後直接お会いして謝罪させていただきたく思います》と謝罪した。 増沢氏は、石橋が事実関係を争わず速やかに謝罪した点は評価できると指摘する。 「石橋さんは“会合があったことは覚えている”とした上で、出来事は覚えていないが“羽目を外したかもしれない”と、被害女性の主張を認めました。過去のことで何も証明できないので否定もできない。逃げたり誤魔化したりもできないので、素直に“バカ騒ぎしましたよ”と認めたことは、危機管理対策としては間違っていないと思います。そのうえで、『それ以上のことは覚えていません』と言う以外に、本人としては言えることはないでしょう」 また、“羽目を外した”という表現も、極めて慎重に選ばれた言葉だったと見る。 「なるべく当たり障りがないかつ誤解を招かないように表現するために、かなり言葉を選んだ痕跡が見えます」 一方、中居氏の謝罪は一見真摯に見えたものの、《なお、示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました》という一文が大きな反発を招いたことは記憶に新しい。また、こうしたトラブルがあった際にタレント本人でなく、事務所を通してコメントを発表するという姿勢も正しいと指摘する。 「中居さんの時のことがあるので、とにかく“あげ足を取られかねない表現を避ける”という点に関しては、すごく慎重に検討されたのではないかと思います。 また、’23年末に松本人志さん(61)に女性トラブルが週刊誌で報じられた際、本人がSNSに直接書き込んだのは最悪の対応でした。事務所のフィルターを通さなかったことが騒動を大きくした一因だと思います。石橋さんの対応は、こうした過去の“失敗例”を踏まえて、相当練られたのものだと思われます」 増沢氏は、石橋の謝罪文の作成者について、中居氏との違いをこう推測する。 「中居さんのときは、こういったリリース関係は弁護士が作っていたのではないかと思います。だから、炎上してしまった“ 支障なく続けられることになりました”というのも、弁護士が入れたのではないかと想像します。“法的に”だったらその通りじゃないですか。示談が成立しているわけですから。ですが、それだと大炎上することがわかった。 だから、石橋さんは“法的に正しいか”だけでは通用しないということを念頭に対応されていると思います。世の人がどう受け止めるかというところまで考えないと、結局は火消しにならないということで、相当真剣に取り組まれたんだろうと思います」 実際、謝罪文には《入院中につき、書面での報告と謝罪となりましたことをお許しください》との締めの文章をはじめ、事態の沈静化を図るさまざまな工夫が施されているという。 「“直接会って謝罪する”というのもご本人が望んでいるかは別として、入れた方がいいですし、最後は“入院中につき書面での報告でお許しください”っていうのもそうです。もうこれ以上、突っ込めない。 過去の失敗を踏まえて、限りなくよく練り込まれた表現を考えられたことは間違いないですし、そこは当然評価されるべきだと思います。でも、やはり1番の沈静化の要因は“病気”だというのが私の考えです」 謝罪の仕方とそのタイミングが、世論の反応を大きく左右したことは間違いない。

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