初めて沖縄の地を踏むことになったプリンセス。その存在は、節目の年に慰霊の旅を精力的にこなす国母にとっても大きな心の支えになるはずだ。平和を願う島と平和を願う皇室、両者をつなぐ強固な懸け橋として愛子さまが躍動する──。 【写真】盲導犬に顔をこすりつけられるベージュのトレンチコート姿の愛子さま。他、ご友人と仲よく談笑される姿やブルーのスーツを着られる愛子さまなども 雅子さまは4月7日、天皇陛下とともに硫黄島をご訪問され、4月11日には大阪・関西万博の開会式に出席。今年はこの先もお出ましが続き、6月には3年ぶりに沖縄を訪問されることが決まっている。そんな雅子さまにとって心強いことに、沖縄ご訪問は愛子さまも同行されるようだ。那覇市内での1泊も含め、愛子さまも公務として両陛下と行動を共にされることになったのだ。 「正式発表はまだですが、愛子さまが両陛下と宿泊を伴う公務で地方をご訪問されるのは初めてのこと。さらに、愛子さまにとっては初めての沖縄で、初めて尽くしの公務となりそうです。戦後80年という節目の今年は、『いま行かずしていつ行くのか』という、最適なタイミングといえるでしょう」(宮内庁関係者) 幼いときから戦争の歴史と向き合ってこられた愛子さま。高校の修学旅行では広島の平和記念資料館も訪問されているが、沖縄は未踏の地だった。 「上皇さまと美智子さまがそうしてこられたように、陛下と雅子さまも戦争の記憶を次の世代につないでいきたいとお考えです。次の世代には、当然、愛子さまも含まれます。節目の年に愛子さまが沖縄の地を訪れられることは、若い世代に対しても強いメッセージとなります。愛子さまもすでにその重圧と使命を自覚しておいでのようです」(別の宮内庁関係者) 滞在中は糸満市の平和祈念公園内にある平和の礎を視察され、沖縄戦没者墓苑での供花のほか、対馬丸記念館や首里城の視察も予定されているという。 「3年前、両陛下は宜野湾市内のホテルに宿泊されましたが、今回は那覇市の中心部に位置するホテルに宿泊されるそうです。空港や訪問先までの移動距離が短くなれば、それだけ雅子さまのご負担も軽減されます。警備の難しさと両陛下のご負担のバランスを考え抜いての選択でしょう」(前出・宮内庁関係者) 沖縄との距離感を指摘されたことも 皇室と沖縄の歴史は複雑だ。1975年、戦後初めて沖縄を訪問された皇族は上皇ご夫妻(当時は皇太子ご夫妻)だった。その際、ひめゆりの塔でご夫妻が過激派から火炎瓶を投げつけられるという事件も起きた。 「当時の沖縄には、まだ皇室に対する忌避感も渦巻いていました。そのため、ご訪問に際し、危険であることを理由に宮内庁からは『(ご訪問を)お控えいただけないか』と心配の声が上がったのも事実です。しかし、上皇さまは覚悟を持って沖縄行きを決められ、事件発生後も、警備担当者が叱責されることがないようにと配慮され、その夜のうちに平和への思いを込めた談話を発表されたのです。このとき、咄嗟に上皇さまの前に立ち、身を挺して守ろうとされた美智子さまの行動はいまも語り草です」(皇室記者) 上皇さまと美智子さまはその後もたびたび沖縄を訪問され、1993年には天皇としてのご訪問も果たされている。退位の前年となる2018年までに合計11回も沖縄を訪れられた。 「2003年の誕生日会見では《沖縄の歴史をひもとくということは島津氏の血を受けている者として心の痛むことでした》と、ご自身とかかわりの深い島津家が長年、厳しく沖縄の地を支配してきたことへの苦悩の思いも吐露されています。そんな上皇さまは常々、日本には記憶に刻みつけるべき4つの日付があると語ってこられました。それが、終戦の日、広島・長崎に原爆が投下された日、そして沖縄慰霊の日なのです」(前出・皇室記者) そうした上皇ご夫妻の思いは、令和の時代になっても引き継がれる。 「陛下は幼い頃から沖縄慰霊の日には、欠かさず黙祷を捧げてこられました。ただ、雅子さまはご病気もあり2022年の沖縄ご訪問が四半世紀ぶりとなってしまいました。その間、沖縄との距離感を指摘されることもあった。今回、愛子さまもご一緒に訪問されれば、そうした疑念を払拭することができるでしょう」(前出・別の宮内庁関係者) 2022年の沖縄ご訪問に際して、両陛下は愛子さまと一緒に改めて沖縄について学ばれ、愛子さまは雅子さまと共に陛下に質問をされることもあったという。 「当時、雅子さまは沖縄に関する展示にたびたび足を運ばれ、琉球大学名誉教授のご進講を受けたり、陛下からすすめられた本を読まれたりと、精力的にご訪問の準備を進められました。ご訪問は10月でしたが、記録的な暑さで、戦没者慰霊碑の前でよろめいた遺族に、雅子さまがさっと手を差し伸べられたのも印象的でした」(前出・別の宮内庁関係者) 上皇ご夫妻、両陛下が長年、身をもって示されてきた沖縄へ寄り添う姿勢。今回の愛子さまの歴史的なご訪問で、天皇ご一家と沖縄の距離はこれまで以上にぐっと縮まることになる。 ※女性セブン2025年5月1日号