ダイハツの「タフすぎ“斬新”軽トラ」がスゴい! 全長3.4mボディに5速MT搭載! 「“カクカク”デザイン」で地上高350mm超えの「マッドマスターC」とは

驚異の地上高370mmを実現した「マッドマスターC」  半年後の2025年10月には、国内最大の自動車の祭典「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」が開催されます。過去のモーターショーにも、市販化されなかったものの記憶に残るユニークで魅力的なコンセプトカーは数多く存在しました。    ダイハツが2007年の第40回「東京モーターショー」で披露した「MUD MASTER-C(以下、マッドマスターC)」も、まさにそんな一台です。 驚異の地上高370mm! 今こそ注目のダイハツ「マッドマスターC」  マッドマスターCは、ダイハツが「小ささと軽さが生み出す高い走破性に加え、フレーム付ボディの圧倒的な耐久性と積載性をあわせ持つスモール&タフなトランスポーター」と説明した、小型四輪駆動トラックのコンセプトカーです。 【画像】超カッコいい! これがダイハツの「タフすぎ“軽トラ”」です! 画像で見る(30枚以上)  過酷な環境でのプロユースからアウトドアスポーツまで対応する、新しい小型トランスポーター像を提示しました。  特にマウンテンバイク用途を想定し、サイクルスポーツ界の鈴木雷太氏と共同企画された点も特徴でした。  その象徴が、荷台部分に採用された画期的な「アタッチメントボディ」機構です。  車体の両側面と後面が開く3面の大型ガルウィングドアを採用し、マウンテンバイクのような大きな荷物でも横から容易に積み下ろしできるアクセス性を実現しました。開いたドアはシェルターとしても機能します。  荷台自体もモジュール式で、さまざまなアタッチメントを装着し、多岐にわたる用途に対応可能としていました。  エクステリアは、シンプルでタフなフルキャブスタイル。全体的に角張ったスクエアなフォルムで、前後ライトやグリルなども四角いモチーフで統一されています。  ボディサイズは全長3395mm×全幅1600mm×全高1960mmと非常にコンパクト。全幅こそ軽自動車規格を超えますが、“ほぼ軽トラック”と言えるサイズ感です。  このコンパクトなボディに、本格的なオフロード性能を与える技術が投入されました。  基本骨格には高剛性なフレーム構造を採用。足回りには大径16インチのオフロードタイヤを装着しています。  さらに特筆すべきは、軍用車両などにも用いられる「ハブリダクションシステム」の採用です。  これによりドライブシャフトを高くでき、結果として370mmという驚異的な最低地上高を実現し、高い悪路走破性と耐冠水性を備えました。 軽トラのレジャーユースが増えた今こそ欲しい1台だ  マッドマスターCのインテリアも、コンセプトを反映してシンプルかつ機能的です。  水平基調のインパネに撥水素材のシートを組み合わせ、タフな使用環境を想定。いっぽうで、当時としては先進的な大型液晶マルチディスプレイも配置し、ナビやオーディオ機能を集約するなど、日常的な使い勝手にも配慮が見られました。 3面の大型ガルウィングドアを採用した「マッドマスターC」  パワートレインの詳細は不明ですが、搭載エンジンは660ccとされ、軽自動車用ユニットと考えられます。  センターコンソールのシフトレバー形状から、5速MTが採用されていたと推測されます。  駆動方式は悪路走破性を重視したローレンジ付きのパートタイム4WDです。  マッドマスターCは、そのユニークなコンセプトと比較的現実的なデザインから、市販化への期待も高まりました。  特に四輪駆動車ファンやアウトドア愛好家からの注目度は高かったようです。  しかし、残念ながらマッドマスターCが市販モデルとして登場することはありませんでした。  マッドマスターCの登場から15年以上が経過した現在、日本のライフスタイルは変化し、キャンプなどのアウトドアレジャーが一般化。かつて商用利用が主だった軽トラックや軽バンが、趣味の“相棒”として広く受け入れられています。  もしマッドマスターCが現代に登場していれば、その高い走破性、ユニークな積載性、そしてコンパクトなサイズは、まさに現在のトレンドに合致し、大きな人気を博す可能性を秘めているのではないでしょうか。  まさに「登場が早すぎた1台」と言えるでしょう。 ※ ※ ※  ダイハツ マッドマスターCは、市販化こそされませんでしたが、当時のダイハツの技術力と挑戦的な姿勢を示す、記憶に残るコンセプトカーです。  その斬新な発想は、今見ても色褪せることなく輝きを放っています。  今度のJMS2025でも、マッドマスターCのように、私たちの想像力をかき立てるような「ワクワクする新しいクルマ」の提案が登場することを楽しみにしたいところです。

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