「刺したこと間違いない」同様事件繰り返す…18年前の女児刺傷 服役中の男逮捕

2006年に兵庫県たつの市で女の子(当時・小4)が刃物で刺され重傷を負った事件で、別の女児殺害事件で無期懲役の判決が確定し、服役中の勝田州彦容疑者が(45)が逮捕されました。 【画像】「刺したこと間違いない」同様事件繰り返す…18年前の女児刺傷 服役中の男逮捕 ■18年前の女児刺傷 服役中の男逮捕 勝田容疑者は、2004年、岡山県津山市で小学3年生の女の子を殺害し、その後、無期懲役の判決を受け、服役していました。 2006年9月、学習塾から自転車で帰宅していた女の子が、突然、見知らぬ男に襲われます。女の子は複数回、刃物で突き刺され重傷を負いました。 被害者の親族(2006年)                             「許せないというか何の罪のない子だしね。誰でもいいっていう無差別が一番怖い」 この事件では、防犯カメラに映る不審な人物が確認されていましたが、18年間、解決することはありませんでした。 警察の調べに対し、勝田容疑者は、犯行自体は認めているものの、殺意については、否認する趣旨の話をしているといいます。また、被害者に対する謝罪の言葉も述べているそうです。 勝田州彦容疑者                                  「女の子を刃物で刺したことに間違いない。殺すつもりはありませんでした」 さらに、勝田容疑者は、事件直前、別の塾帰りの女の子に抱きついたことも認めているといいます。 捜査線上に勝田容疑者が浮上した要因を警察は「土地勘があり、車を所有していた。さらに、過去に類似の事件を起こしていたこと」などと説明します。 ■容疑者 同様事件繰り返す 勝田容疑者は、同様の事件で繰り返していました。 初めて逮捕されたのは2000年、21歳のときでした。10歳前後の少女数名に対する強制わいせつにより逮捕。保護観察付き執行猶予判決を受けます。さらに、2009年には、姫路市などで、複数の小学生の女の子らに対する暴行、傷害事件を起こして懲役4年の実刑判決。 この事件で服役した後の様子を近隣住民が覚えていました。容疑者は、一人暮らしを始めたそうですが、家賃が払えなくなり、すぐに実家に帰ってきたそうです。 上の子と年が離れて生まれた容疑者を、小さいころから母親は、溺愛していたというのです。 そして、勝田容疑者も真面目に働き始めます。給湯器の部品メーカーの工場で、派遣社員として働いていたときのことです。 当時の勤務先関係者                                「半年契約で働いていた。部品をトラックに積む際、数を数えたりする仕事。トラブルもなく、真面目に働いていた」 しかし、3度目の逮捕は出所からわずか1年後。2015年に、今度は、姫路市で中学3年生の女子を刃物で襲い、けがをさせます。 このときの裁判では、勝田容疑者の動機について明らかにされています。 中学時代からストレスを感じると、自分の腹部を刺す自傷行為を繰り返していたそうです。その行為を医者から止められると、「少女の腹部を刺して、シャツが血で染まるのが見たい」とされています。 勝田容疑者は、このとき殺人未遂罪が適用され、懲役10年の実刑判決を受けました。その服役中、今度は2004年の津山市での殺人事件を自供し逮捕。これが4目の逮捕です。 公判段階では、否認に転じますが、去年、無期懲役の判決が確定しています。そして、今回、5度目の逮捕に至ったのです。 兵庫県警の元刑事、飛松五男さんは、警察を退職後も未解決事件となっていたたつの市の現場に何度も通い、早期の解決を願ってきました。 2015年の殺人未遂事件の裁判で、勝田容疑者の言葉を聞いたことがきっかけで、勝田容疑者にも注目していたといいます。 勝田容疑者は、女の子に対する暴力など、大事にならなかっただけで100件以上、繰り返したと語ったそうです。 元兵庫県警刑事 飛松五男氏                          「僕は裁判で証言を聞いて、ものすごく衝撃を受けた」 その話を聞き、勝田容疑者の両親のもとに話を聞きに行ったこともありました。 両親は、飛松さんと同じ兵庫県警で働いていた元同僚でです。 元兵庫県警刑事 飛松五男氏                           「(Q.両親は(勝田容疑者の)女児に対する気持ちについて話していたか)そのことは、僕はだいぶ聞いた。女の子ばっかり狙うから。『いや、そんなことないと思うけどな、家では大人しいんやけどな』と」 兵庫県内では、ほかにも未解決事件があります。 そのうちの1つが、17年前に加古川市で鵜瀬柚希さん(当時・小2)が殺害された事件。この事件に関しても、勝田容疑者は関与を認めているといい、警察は、裏付け捜査を進める方針です。

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