ウクライナのユリヤ・スビリデンコ第１副首相兼経済相は１６日、同国の鉱物資源権益に関する米国との交渉について、実務者レベルで「大きな進展」があったとＳＮＳで明らかにした。 近く最終的に合意できるとの見通しを示した。 ウォロディミル・ゼレンスキー大統領も１６日のビデオ演説で「順調にいけば、合意はウクライナと米国の双方にとって経済的な利益をもたらす」と歓迎した。ロシアの侵略を受けるウクライナは、合意を米国との関係強化につなげたい考えだ。 ウクライナと米国の協議は難航し、立場の隔たりが大きかった。米国の協定案では、ウクライナが資源開発から得る利益の全額を米国主導の共同基金に拠出する一方、ロシアの再侵略を防ぐためにウクライナが求めている「安全の保証」が含まれていなかった。米国の軍事支援をウクライナの「債務」と位置づける内容についても、ウクライナ側は修正を求めている。 米ブルームバーグ通信によると、米国は累計の支援総額を約３０００億ドル（約４３兆円）とする主張をウクライナ側の推計に近い約１０００億ドルに引き下げ、態度を軟化させたという。
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