生成AIでわいせつ画像を作成、売った疑いで男女4人を逮捕

女性の裸などわいせつな画像を生成AIで作り、売り出したとして、男女4人が逮捕されました。生成AIを使ったわいせつ物販売事件の検挙は、全国で初。買っただけで逮捕されることはないものの、SNSなどにアップすれば法に触れる可能性があります。 ■男女4人を全国で初めて検挙 藤井貴彦キャスター 「生成AIが作成した『わいせつな画像』を販売したとして、男女4人が全国で初めて検挙されました」 ■わいせつ物「頒布」「陳列」の罪とは 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「今回容疑とされたのは、わいせつ物頒布という罪です。有罪となると2年以下の懲役、または250万円以下の罰金などが科せられる可能性があります」 「4人はグループではなく、それぞれ別々に生成AIに指示を出して、女性の裸などわいせつな画像を作って売り出していた疑いが持たれています」 「警視庁によると、オークションサイトで見せるサンプル画像にはモザイクがかけられていて、落札した客に届けられる商品はモザイクが外されている状態だったといいます」 「元東京地検特捜部の若狭勝弁護士によると、わいせつな画像を不特定または多数の人に渡した場合には、『わいせつ物頒布』として罪に問われる可能性があるということです」 藤井キャスター 「今回の4人はグループかと思いましたが別々だということで、生成AIによる画像も簡単に作れるため、もっと広がっている可能性もあります。こういう画像などを買った人は罪に問われるのでしょうか?」 小栗委員長 「基本的に、買っただけで逮捕されたり罪に問われたりすることはありません。ただ、私的に楽しむのではなく、わいせつな画像をSNSなど他人の目に触れる場所にアップした場合には、『わいせつ物陳列』として罪に問われる可能性があるということです」 ■過去の裁判にみる「わいせつ」の基準 藤井キャスター 「販売はしなくてもアップしただけで法に触れる(可能性がある)ということですね。『わいせつな画像』という言葉が出てきていますが、どこからがわいせつなのか、その線引きが難しいですね」 小栗委員長 「そうですね。わいせつ物の法規制に詳しい、甲南大学の園田寿名誉教授に聞きました」 「例えば、画像にモザイクがかかっていれば罪に問われないケースが多いものの、モザイクがかかっている漫画がわいせつとして有罪が確定したケースもあります。わいせつかどうかの判断は、時代や社会の価値観で大きく変わってきたといいます」 「ただ、これまでの裁判ではわいせつかどうかについて、性欲を興奮・刺激するもの、見たくない人に見せて恥ずかしがらせる羞恥心を害するもの、性的道義観念に反するものはわいせつで、芸術性などがあるものは除く、といった基準をもとに判断されてきたそうです」 「今回のケースでは、性器が見える状態で不特定多数の人たちに渡しているため、過去の判例と照らし合わせても有罪になる可能性が高いということです」 ■簡単に作成できるAI画像…注意点は 藤井キャスター 「街で聞いても皆さん、生成AIで画像を簡単に作っています。アップしている人もいるかもしれませんが、何に気をつけたらいいのでしょうか?」 小栗委員長 「若狭弁護士は『AIの進歩は急速で、誰でも簡単に実際に撮影したような画像を作ることができる。わいせつ画像の他にも、紙幣の偽造や、著作権に触れる可能性も考えられる。SNSにアップする時は慎重にならないといけない』と話します」 「園田名誉教授は『この法律は明治に作られた条文で時代に合わない部分もある。見たい人には見せて見たくない人に無理やり見せるのはダメなど、こういった事件を機に、国民の間で議論することは大切だ』と指摘します」 (4月15日『news zero』より)

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