減税?給付?どうする経済対策…与党キーマンが「補正予算」明言

“トランプ関税”に物価高。日本国内では、経済対策の必要性が議論されています。与野党からは“減税”か“給付”か、2つの選択肢が急浮上しています。 【画像】減税?給付?どうする経済対策…与党キーマンが「補正予算」明言 ■減税?給付?どうする経済対策 14日に開かれた予算委員会の集中審議で、石破総理が、何度も繰り返した言葉があります。 石破総理                                                    「カギかっこで『選挙目当てのばらまき』。夢さら考えるべきではないと思います。カギかっこつきで申し上げたことをやれば、国民の大変な不信を招くことも、よく承知をしているところです。これはカギかっこをつけますが、『選挙目当てのばらまき』ということを、政府として考えているものではない」 「カギかっこをつける」という表現。何を意味しているかは、はっきりしませんが、一つ言えるのは、給付を否定したわけではないということ。何らかの給付は行うが、野党が批判する“ばらまき”ではないという意思表示かもしれません。 立憲民主党 後藤祐一衆院議員                                           「ワンショットのばらまきはないということでよろしいですね、総理」石破総理                                                       「現時点において、そのようなことを考えているものでございません」立憲民主党 後藤祐一衆院議員                                          「現時点において。ここポイントですね」石破総理                                                     「現時点において、考えているものではございません」 政府関係者は、税収の上振れ分を裏付として、1人5万円、配る案も検討していると話しています。そうした政策を進めるには、新たな“予算”が必要です。ここでも独特の言い回しが飛び出しました。 立憲民主党 後藤祐一衆院議員                                                 「この通常国会のうちに、補正予算を編成して成立させる。そのつもりが、総理あるんですか」石破総理                                                        「政府といたしまして、新たな給付金といった補正予算、経済対策について、検討している事実はございません。いずれにいたしましても“政府として”と申し上げています」 裏を返せば“党として”は、検討しているということでしょうか。 自民党の最高幹部の一人、森山幹事長は13日、補正予算の編成が必要だと明言しました。ただし、現金給付については、こう述べました。 自民党 森山裕幹事長                                            「現金給付も過去に何回かやりましたけど、やはり貯蓄に回ってしまって、消費にあまり回っていないのではというご意見もございますので、いろんなやり方を考えなければならないと思います」 総理周辺によれば、一案として、米やガソリンなどに限定した地域ごとの商品券を配ることも考えられているようです。 一方、連立を組む公明党が求めているのは“減税”です。夕方、石破総理は、公明党の斎藤代表の事務所を訪れました。何を話したかは明らかになっていませんが、斉藤代表は、11日、こんなことを述べていました。 公明党 斉藤鉄夫代表(11日)                                            「この減税について、まだ自民党と協議する段階には至っておりません」 与党内からは、冷めた声も上がります。 閣僚経験者                                           「トランプ関税がどうなるかもわからないのに、どうやって経済対策を作るんだ」                                                         「減税だ給付だと、選挙の前になんで毎回、こういう声が上がるのか、本当に不思議だ。すぐ見透かされるよ」 あと2カ月ほどで会期末を迎える今の国会。補正予算を編成するには、そろそろ動き出さないと間に合いません。しかし、与党内の調整すら十分にできていないのが、石破政権の現状です。野党との協議が、どうなるかも見通せません。

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