鶏ひき肉は安価で手に入りやすく、幅広い料理に使えるので献立に取り入れやすい食材。それを活用した代表的な料理のひとつに「つくね」がありますが、パサついてしまったり、固くなってしまったという経験がある人も多いのではないでしょうか。では、どうしたらパサつかず柔らかくジューシーに仕上げることができるのか? アスリート栄養食インストラクターの資格を持ち、簡単で栄養満点なおうちごはんを提案しているおうち料理研究家・料理ブロガーのちゃんちーさん(Instagram @chan.chan_chii )に、作り方のポイントとともにオススメレシピを教えてもらいました。 「何を入れよう?」と悩むお弁当のおかず 今年は、我が家のある地域では桜の開花が例年より遅かったため、長男と末っ子長女の入学式を満開の桜が咲く中で無事に迎えることができました。長男は中学生、末っ子長女はピカピカの小学1年生で、2人ともワクワクと不安を抱えながら新生活をスタートしました。 4月は新しい環境での生活を始める方も多いと思います。私の友達は長男が社会人、娘2人が高校生ということで、4月から3つのお弁当作りが始まったと言っていました。私は週に2〜3回のお弁当作りでも悩むことがあるのに、毎日のお弁当となると「明日は何を入れようか」とおかずの内容に悩む方も多いはず。 そこで今回は、お弁当のおかずにはもちろん、夕飯のおかずにもオススメな1品をご紹介したいと思います。それは、しっかり味でご飯が進み、冷めても固くならない「照り照りつくね」。冷凍保存も可能なのでたくさん作ってストックしておくこともできるおかずです。 また、使う食材も手に入れやすい鶏ひき肉と、値段が安定している乾物のひじきなので家計にも優しいと思います。そんな手軽な食材で作れるつくねですが、作り方によってはパサついたり固くなったりしがち。ですが、今回ご紹介するレシピでは、しっとりふわふわに作ることができます。 そのポイントはいくつかあり、まず1つ目は「具材を混ぜ合わせる前に鶏ひき肉をよく練ること」。そうすることで肉の繊維が細かくなり、つくねがしっとりとした食感に仕上がります。また、「塩麹と片栗粉を加える」のもポイントで、つくねが柔らかくふんわりとした食感になります。 さらに、「形成するときにはつくねの大きさを均等に揃えること」でムラなく全体に火が通り、柔らかく焼き上げることができます。焼くときの火加減もポイントがあり、熱したフライパンにタネを入れると、一気に外側だけが固くなり中が生焼けになる可能性があるので、「フライパンが冷たい状態でタネを並べること」が大事。 中火でじっくりと火を通すことで、しっとりとした食感を保ちながら、中までしっかりと焼いていきます。その上で、蓋をして蒸し焼きにすることで、余分な水分を逃すことなく、よりジューシーに仕上げることができます。 そして、つくねの中に加える具材のひじきには鉄やカルシウム、マグネシウムなど、成長期のお子さんにも嬉しい栄養素がいっぱい。そのほかに加える具材も冷蔵庫の残り野菜でOKなので、各ご家庭でアレンジしながら気軽に作ってみてください。 しっとりふわふわ「照り照りつくね」の作り方 〈材料〉4人分くらい ・鶏ひき肉 約400g ・乾燥ひじき 大さじ3くらい ・にんじん 1/3本 ・冷凍枝豆 約200g A)塩麹 大さじ2 A)片栗粉 大さじ2 A)すりおろししょうが 小さじ1 B)しょうゆ 大さじ2 B)みりん 大さじ2 B)酒 大さじ2 B)砂糖 大さじ2 ・お好みで卵黄 1個分 〈作り方〉 【下準備】ひじきは水戻しして洗ったらザルにあげ、にんじんは細かく切り、冷凍枝豆は解凍したものをさやから出しておく。 【1】鶏ひき肉をボウルに入れ、(A)の調味料を加えてしっかりと混ぜ合わせたら、水気をきったひじき、にんじん、枝豆を加えて混ぜる。 【2】食べやすい大きさに形成し、油をひいたフライパンに並べる。 【3】中火にかけ、焼き色が付いたらひっくり返し、大さじ1の酒(分量外)を加え、蓋をして3分ほど蒸し焼きにする。 【4】3分ほど経ったら蓋を外し、(B)の調味料を加えて煮絡める。 【5】全体にタレが絡んで照りっとしたら完成。お好みで卵黄をつけて召し上がれ。 冷凍保存する場合は、【3】のたれを絡める前の焼いた状態で冷凍します。その場合はしっかりと火が通っていることを確認したのち、粗熱を取ってから冷凍庫へ入れてください。 誰でも簡単&脱マンネリ! 食べごたえ抜群「トースト」のアレンジレシピ