【エルサレム＝船越翔】イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘が２０２３年１０月に始まってから７日で１年半となる。 今年１月に一時的な停戦が実現したが、人質解放などを巡る協議が進まず、３月に戦闘が再開した。パレスチナ自治区ガザの死者数は５万人を超え、恒久停戦の見通しは立っていない。 イスラエル主要紙ハアレツなどは６日、イスラエル軍がガザ南部ハンユニスを攻撃し、９人が死亡したと報じた。軍はガザに残る人質の早期解放に向け、ハマスへの圧力を強めている。 イスラエルとハマスの停戦合意は１月１９日に発効し、第１段階の４２日間（６週間）の停戦が始まった。しかし、ガザからの完全撤退を含む第２段階への移行にイスラエルが応じず、３月１８日にガザで大規模空爆を行った。ＡＦＰ通信は２日、イスラエルが提示した新たな停戦案をハマスが拒否したと報じており、停戦交渉は停滞しているとみられる。 ガザ保健当局によると、ガザの死者数は５日時点で５万６６９人に上り、戦闘再開以降では１３０９人が死亡した。国連人道問題調整事務所（ＯＣＨＡ）によると、最近２週間で新たに２８万人超が避難民となった。食料不足が深刻化しており、人道危機への懸念が強まっている。
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