中居正広氏をめぐる一連の問題で、当時フジテレビの専務だった関西テレビ・大多社長が4日付で辞任しました。第三者委員会による調査報告書の指摘を「大変重く受け止める」としています。 【画像】主催した会合は「時代からずれていた」“元フジ専務”関テレ社長が辞任 ■第三者委の指摘「真摯に受け止める」 関西テレビの社長に就任してから、まだ10カ月も経っていませんでした。 フジテレビ元専務　関西テレビ　大多亮社長 「第三者委員会の調査報告書において、当時の私の対応に厳しい指摘を受けました。その指摘を真摯に受け止め、これ以上、関西テレビの社長の職を続けることは不適切と考え、本日付で辞任したという次第です」 第三者委員会の報告書は、中居氏と女性アナウンサーとのトラブルについて、フジテレビの“編成ライン”3人が意思決定をしていたとしています。その3人とは当時、社長だった港浩一氏と編成制作局長、そして専務取締役を務めていた大多氏でした。 フジテレビ元専務　関西テレビ　大多亮社長 「私がまず何よりも謝りたいのは女性Aさんに対してです。彼女のためを思って対応してきたつもりでしたが、それは彼女の意志を無視し、責任を転嫁する行為だったという第三者委員会の調査報告書の指摘を大変重く受け止めております」 第三者委員会は、大多氏ら編成ライン3人が性暴力があったとの報告を受けたにもかかわらず“プライベートの男女トラブル”だと思い込んで、浅い思慮により対応を決めたとしています。 また、中居氏の出演する番組を継続した判断も3人で行った一方、女性アナウンサーへの意思確認は検討すらしなかったといいます。 大多氏がフジテレビに入社したのは1981年。『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』などトレンディードラマとよばれるジャンルを確立したのは30代前半でした。そして3年前、フジテレビの専務取締役に就任。その翌年、中居氏による性暴力があったとされています。 ■主催の会合「時代からずれていた」 ただ、報告書によると、大多氏は2005年ごろから年に1〜2回、有力な番組出演者との会合に女性アナウンサーや女性社員を同席させていたということです。 その番組出演者はLINEでこんなやり取りをしていました。 男性番組出演者（第三者委員会の報告書から） 「女子アナの皆様との会、よろしくお願いします！」 「新人アナに会いたいですねぇ」 これに応じて、会合をセッティングした大多氏は…。 大多亮氏 「新人女子を入れた飲み会もそろそろ日程決めていかないとね」 少なくとも19人の女性アナウンサーが会合に参加したとされ、その場の会話は「下ネタ的な性的内容を含んでいた」と多数が証言しています。 フジテレビ元専務　関西テレビ　大多亮社長 （Q.前の会見で「飲み会自体が悪ではない」と。今回報告書は厳しく指摘しているが） 「あの時は“性の上納”とセンセーショナルに報じられていた。私は食事会・懇親会という意識だったから全然別物だと。今でも私が主催してきた会食においては別物と思っているが、報告書の中でやはり『不快な思いをした』ということが書いてあった。そうだとすれば全く私の認識が甘かった。時代からずれていた」 関西テレビによると、スポンサー企業63社が広告を差し止めています。6月の株主総会までは福井澄郎会長が、社長を兼任するとして後任を決めていません。