俳優の浅野忠信（51）が2日、東京・伊勢丹新宿店でアート個展「TADANOBU　ASANO　EXHIBITION　PLAY　WITH　PAIN（T）」（6日まで）のメディア向け内覧会を行った。 この記事の写真を見る 俳優業と同時に、アート活動も精力的に続けてきた浅野にとって、自己最大規模の個展。今回はこれまでの膨大な作品の中から選りすぐりの作品と、新作200点以上が展示され、原画も初めて販売される。 絵描きになりたかった父の影響で、子どものころから絵を描くことが好きだったが、2013年に中国映画「羅曼蒂ク消亡史」の撮影時に、「撮影のストレス発散方法がなくて、スケジュール表の裏にボールペンで絵を描いたら、すごく気持ちがリラックスして、そこからまた止まらなくなって、毎日描くようになった」という。それ以降、1日1点、多い時は1日4、5点の作品を10年以上生み出し続け、3500点以上の作品を制作してきた。 今年1月に「第82回ゴールデングローブ賞」で助演男優賞を受賞した米ドラマ「SHOGUN　将軍」の撮影の際にも、カナダまで画材を持って行き、「撮影が終わっては描いて、撮影がなくても描いて、画材が足りなくなったら買いに行って…を繰り返して、ずっと描いていた」と明かした。 「俳優業でも目いっぱいやって、絵も目いっぱい描いていて、もう描くものがないなっていうのが正直あって、今また模索している」と言い、「撮影があった方が筆は進むのかもしれない」と演技とアートの“二刀流”を熱望した。 「最近の作品だけじゃなくて20年前くらいの作品もあって、僕の中では俳優の歴史と照らし合わせて見ることができて、いとおしい作品の数々なので、こんな大規模にやっていただいて、皆さんに見てもらえるのはうれしい」と喜び、「僕のヒストリーじゃないですけど、そこは注目して見てもらえれば」とアピールした。