新年を迎え、今年のゴルフ目標を立てたいが、何にしようかと悩んでいるなら「平均点、平均値を上げる。が、いいですよ」とマスター今野。 なんだか具体的な感じがしないが、じつは何にでも当てはめられて、都度更新もできる万能な目標設定だった！ マスター今野が、今宵も店に訪れるゴルファーに希望の光を与えます！ 「50点を60点に」。たった10点でも平均したらすごい成長！ ゴウ　昨年のゴルフ目標、270ヤード飛ばす、ホールインワンを決める、そして70台で回る。かすりもしなかった！（笑） 今野（マスター）　目標が高すぎましたか？ ゴウ　そうだね。だから今年は、必ず達成できそうな目標を立てることにする。で、何がいい？ 今野　私が決めるんですか!?（笑）。では、いい目標の立て方がありますよ。「50点を60点にする」はどうですか？ ゴウ　必ず達成できることとはいったけど、たった10点のアップ⁉ 今野　10点アップは「５割を６割にする」も同義ですが、つまりは“平均点、平均値”を上げるということです。 ゴウ　何を60点にしたらいいのかわからないけど、「今年の目標は60点です！」って志が低くない？ 今野　いや、60点や６割は、かなり高い設定から低い設定まで、いろいろあるんですよ。たとえば、パーオン率やフェアウェイキープ率を６割にするのは高い目標でトップアマレベルですよ。 ゴウ　たしかにそのふたつ、俺は５割はいってないなぁ。 今野　もっとわかりやすいことだと「ミスの“回数”と“度合い”を減らす」という目標の立て方でもあります。狙ったエリアに向かって10球打って、そのエリアを６球とらえられる番手は何番からですか？ ゴウ　７番アイアンなら、とはいいたいところだけど６割だと８番アイアンかな。 今野　では、今年はまずは７番アイアンを６割にしましょう。この10球は点数をつけるのも有効で、100点もあるけど20点もあっての平均60点よりも、最高点は80点だけど多少曲がった、ショートしたなど、ミスショットしても60点には近い点数がつけられる赤点がない平均60点のほうがベターであり、それがスコアアップへとつながっていきます。 ゴウ　これは距離でもいいね。150ヤードの精度の平均点を60点。それが達成できたら160、170ヤードと伸ばしていく。 今野　そうなんです。「距離を伸ばす」というのはクラブの飛距離だけでない。むしろスコアメイクに重要なのは「グリーンに乗る、ピンに寄る、カップに入る」距離を伸ばしていくことです。 ゴウ　ドライバーはどうでもいい？ 今野　いえいえ、ドライバーだってフェアウェイキープ率60％以上やミスしても60点に近い点数がつけられるショットを増やしてください。 ゴウ　平均が60点でいいとなると、気が楽だし、できそうに感じる。 今野　先ほどいったように０点に近いショットをなくしての平均点60点が大前提ですが、ゴルフで平均60点って結構高い。「長期的」となるとなおさらです。 ゴウ　１年を通して、もだけど、ゴルフは１日でも18ホールもあって、パープレーでも72回は打つから100点とるのは難しいよね。 今野　100点、100％は難しすぎます。１回ミスしたらもう100にはならないし、100点をつけられるショットはハーフの９ホールで１回あるかないかです。 ゴウ　ちなみにマスターの今年の目標は？ 今野　お客様に100％満足してもらうことです。 ゴウ　100％は難しいっていったのに？ 今野　接客やサービスは、60点を目指してはダメでしょう（笑） トーナメントはトータル80点以上の選手が勝つ！ 「なぜトーナメントは4日間なのかを考えた結果“平均を出すのにちょうどいい長さ”というのが私の見解です。毎日高い点数がつけられるプレーをして、それを4日間続けられた選手が優勝する。その点数は意外と高くなくて80点以上。でも、私も経験していますが4日間80点以上は至難の業ですよ」と今野。 我々は60点で十分。ティーショットからパットまでのそれぞれと、平均しても60点以上でプレーできる内容を目指してみよう！ いかがでしたか。目標を決められない場合は、平均点を上げることを目指してみてください。 マスター今野一哉 ●こんの･かずや／1982年生まれ。本企画スナックこんちゃん」のマスター兼ゴルフのプロコーチ。RainbowFM（88.5MHz）の「サタマニ♪」（第2土曜 15:00-16:00オンエア）で、ラジオパーソナリティも務める。キッズゴルフクラブ代表。 写真＝鹿野貴司 イラスト＝野村タケオ 協力＝LaFace