BMW「全固体電池が必要になるのは8年先」 コスト課題大きく 液体リチウムイオンの発展に注力

価格競争力を疑問視 BMWは、今後数年間は全固体電池に力を入れず、現在の液体リチウムイオンバッテリーには「まだ長い道のりがある」とし、その開発を継続する方針だ。 【画像】改良でデザイン刷新! 優れた乗り心地の電動SUV【BMW iXを写真で見る】 全12枚 全固体電池は、構造が比較的シンプルで軽量、温度変化の影響を受けにくく、高速充電が可能だ。現在使用されている電池よりも容量が大きく、航続距離も長いことから、EVの発展に不可欠であると広く考えられている。 BMWは現在の液体リチウムイオンバッテリーの改良に焦点を当てる。 しかし、メルセデス・ベンツなどのライバル企業が量産化に向けて研究開発を進めているのに対し、BMWの次世代電池技術担当副社長マーティン・シュスター氏は、BMWグループのEVラインナップに全固体電池が必要になるまでには、まだ8年はかかるだろうと予測している。 同氏は次のように述べた。「最も重要なのは(液体)リチウムイオンバッテリーだ。まだ完成しておらず、改善の余地がある。唯一無二の電池というものは存在せず、実現しない。しかし、リチウムイオンバッテリーはコスト削減という主要かつ最も重要な目標の達成に向けて、着実に改善できる」 「今、(全固体電池を)作ることもできるが、パッケージングにかかるコストを考えると、やる意味はない。リチウムイオンにはまだ長い道のりがある」 一方、購買および供給部門の責任者であるヨアヒム・ポスト氏は、BMWグループが21日に発表した新しい「Gen6(第6世代)」リチウムイオンバッテリーについて、わずか10分の充電で300km走行でき、現在の市場ニーズ以上の性能を備えていると述べた。 「顧客は、充電時間が少し速くなるというだけで、全固体電池にはるかに高い価格を喜んで支払うだろうか?」とポスト氏は問いかけた。「コストは(EV購入者にとって)最も重要なポイントの1つだ」 ポスト氏は、全固体電池のコストは主にセルの製造から生じると説明した。 「全固体電池における問題は、高効率で最高品質、パッケージングが容易なセルを、低価格で何百万個も製造することだ。現時点では、すぐに画期的な進歩が訪れるとは思えない。だからこそ、当社のGen6(電池)は長く使われると確信している」 メルセデス・ベンツが1000km以上の航続距離を実現する全固体電池のテストを開始したことから、BMWは遅れを取るのではないかと記者に問われると、シュスター氏は「それらには価格競争力がない。それが現状だ。リチウムイオンバッテリーとの競争で価格競争力が明らかになったときに、我々は注目するだろう」と述べた。

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