全国１位のカリスマ風俗嬢・まりてん。 しかしきらびやかな現在とは裏腹に、彼女の幼少期は新興カルト宗教にハマった母親から数々の制約を押しつけられる苦難の日々の連続だった。「清廉潔白であれ」という教義に抗う形で、大学進学を期に夜遊びをはじめた。様々な男性と関係を持っていくうちに、ピロートークで吐き出される「ドロッとした本音」にこそ本来の「人間らしさ」が詰まっていると感じ、風俗業界に自ら身を投じるようになった…。 彼女がどのような人生を歩んできたのか。初めて明らかになる「カリスマ風俗嬢の過去」と「風俗業界のリアル」を、処女作『聖と性 私のほんとうの話』から抜粋してお届けする。 『聖と性 私のほんとうの話』連載第21回 『派遣社員の男に狙われ「自宅玄関にカメラ」が…カリスマ風俗嬢・まりてんが「“ゾッとした”ストーカー被害」を告白』より続く 心を突き動かす「衝動」 新入社員から手取りで25万〜26万円くらい、わりとしっかりお給料はもらえる会社でした。私は学生時代にデリヘルで稼いでいたときから、お金の管理はきちんとしているほうだったので、浪費に走ることもありませんでした。もともと、お金を使うような趣味もなかったですから。 入社3年目くらいになると、仕事に少し余裕もできて、週末に自宅でデザインの勉強をすることもなくなり、時間が空きました。 その会社に不満があったわけではなく、仕事が向いていないというわけでもなかったのですが、どうしても「答え合わせ」を再開したいと思うようになりました。 人が多い、多すぎる東京で、あふれかえる「サタン」たちの心の奥底をのぞいてみたい--そういう衝動が私を突き動かしていきました。 再び風俗へ 私は週末、会社のない土日限定で池袋の風俗店で働くことにしました。東京きっての歓楽街である池袋には、もちろん多数の風俗店があります。私が働きはじめたお店は池袋西口のホテヘル（ホテル限定のデリヘル）で、当時の池袋ではランキングで1〜2番くらいに盛り上がっていたお店でした。 在籍キャストの数も浜松で働いていたお店の比にならないほど多く、1日の出勤が30人以上になる日もある大きなお店でした。 浜松では人気嬢になれた私ですが、東京ではどのくらい通用するのだろうと、自分を試したい気持ちも少しありました。 それに、もともと3年でデザイナーとして独立するというつもりでいましたので、その資金を貯める必要もありました。 『なぜ、おじさんは風俗嬢に説教をしてしまうのか…カリスマ風俗嬢・まりてんが語る「説教おじ」の正体』へ続く 【つづきを読む】なぜ、おじさんは風俗嬢に説教をしてしまうのか…カリスマ風俗嬢・まりてんが語る「説教おじ」の正体