2月の「配当取り」を狙える、注目の日本株「高配当株4選」を実名公開

トランプ相場の再来を期待する投資家が多いだろう。トランプ大統領が就任し、トランプ2.0が始まった。日本株にも好影響が波及することに期待したい。日本は政治が不安定ではあるが、しっかり投資したいところである。 日本株の権利付最終日(この日までに株を買えば配当金が貰える)といえば、3月および9月が注目されるが、2月に権利付最終日を迎える銘柄があることをご存じだろうか。そのなかから、株価が上昇傾向にある高配当株4銘柄の紹介・解説を、『普通の人のための投資:いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)を出版した桶井 道(おけいどん)氏にしてもらう。 本格的なトランプ2.0相場の追い風に期待 トランプ大統領が就任しました。トランプ2.0相場が本格的に始まります。米国株の上昇が期待され、日本株にも恩恵があるのではないでしょうか。ボラティリティの高さには注意しつつも、この追い風を受けて、株式投資で資産形成を加速していきたいところです。 さて、2月に権利付最終日を迎える銘柄があることをご存知でしょうか。配当取りといえば、3月や9月がメインですが、2月も意外に多くの銘柄あります。この記事では、2月に権利付最終日を迎える日本株で、株価が上昇傾向にある高配当株を4銘柄ご紹介します。 ◆高配当株の魅力 高配当株の魅力は、配当金が不労所得になることです。給与や公的年金以外に第2の収入があれば心強いです。また、長期保有することで、自分の投資額を配当金で回収できることも期待できます。不安定な相場でも比較的ディフェンシブな銘柄が多いです。 私は長年、高配当株や増配株に投資してきました。2024年は年間配当・手取り250万円と月平均20万円を超えましたので、退職済みである身(51歳)としては安心感があります。内臓に持病を患ったり、両親を介護・見守りしたり、「まさか」に押しつぶされずに済んでいるのは、投資のお陰であり、配当金のお陰です。 ◆銘柄を選択する際の注意事項 高配当株の魅力ばかり語るのではなく銘柄選択の際の注意事項を解説します。配当利回りや連続増配年数、増配率だけを見てはいけません。それを可能とする裏付けがあるかを確認しましょう。つまり、無理な配当を実施していないかの確認です。次の点に注意してください。 (1)市場規模が拡大している業種 株式投資においては、成長する企業に投資することが原則です。企業が成長するには、市場規模が拡大する業種であることが前提となります。市場が拡大するから需要が増えて、そこに供給量を増やしていくことで増収増益(売上高が伸び、営業利益も伸びること)が可能となります。 逆に、市場が縮小する分野では、企業が成長することはまず困難です。市場規模が縮小する業種では、いくらナンバーワン企業でも、成長は望めません。いずれ、減収減益(売上高が下がり、営業利益も下がること)に陥ります。また、いくら業績が好調であっても、他社に真似されやすい事業は評価できません。いずれ価格競争が起こり、利益が出なくなり、株価が下がり、減配(配当が減ること)となるでしょう。 長期的に株価は企業価値にリンクする (2)業界1〜2位、もしくはオンリーワン企業 業界1位か2位、もしくは、3位以下であってもニッチに稼ぐオンリーワン企業を選びましょう。価格競争力を持っていれば、儲ける力を持っていることとイコールである可能性が高いです。それが、業績に直結してきます。 (3)増収増益 長期的には、株価は企業価値にリンクしてきます。企業価値とは、一言でいえば稼ぐ力です。よって、増収増益、つまり売上高も営業利益も成長している企業を選びましょう。加えて、1株あたり利益(EPS)の成長も重要です。儲ける力があるから配当が出せるのです。そして、株価の上昇も期待できます。逆に、1株あたり利益が安定しない銘柄、ましてたびたび赤字になる銘柄は避けましょう。 (4)5年チャートが右肩上がり、もしくはボックス相場 配当金を多く出している銘柄であれ、株価が下落していては意味がありません。配当金で得したつもりが、大きな含み損を抱えているようでは、本末転倒です。配当が増えて、株価も上昇する銘柄が理想です。もしくはボックス相場といって、株価が一定のレンジで上下する銘柄なら合格です。長期チャートが下降線を描く銘柄には近づいてはいけません。長期トレンドは簡単には好転しません。私はこれを5年チャート、もしくは10年チャートで確認します。 (5)配当性向 利益に対して、配当を出しすぎていないかを確認する必要があります。無理な配当をしていると長続きしません。逆に、配当が少ないと株主還元が充分ではありません(成長株の場合は仕方がありません)。これを配当性向(利益に占める配当金の割合)で確認します。配当株投資をする場合は、配当性向が、概ね30%以上50%以下の銘柄を選びましょう。 (6)連続増配年数、増配率、減配の過去がないか 配当は増えることが理想です。連続増配年数(何年連続で増配しているか)は何年か、増配率(前年に対して配当を増やした率)も確認しましょう。逆に、頻繁に減配(配当を減らすこと)していないかを確認してください。ただし、コロナショックなど特殊要因による減配は目をつぶりましょう。そこでも増配していたら高く評価できます。配当方針について、企業の公式サイトにて「株主還元方針」で確認しましょう。 100点満点の銘柄は存在しない (7)増資の過去がないか 増資(株式を新しく発行し資金を集めること)すると株価は下がります。株主の利益を損なうような企業には投資しない方がいいでしょう。 (8)自社株買いの推移 企業が自社株買いをすると株価は上がります。自社株買いを頻繁にするということは株主還元に熱心であるといえます。 (9)自己資本比率 自己資本比率が低いほど借金が多いことを意味します。自己資本比率40〜50%以上が目安です。 (10)ROEが高いか ROEとは、自己資本利益率と訳されますが、簡単にいうと、経営効率が良いかどうかを表します。米国株に比べ日本株は低い傾向にありますが、2桁あれば優良、8%あれば合格ラインでしょう。もちろんですが、ROEが年々伸びることが理想です。 (11)不祥事の過去がないか 企業は不祥事を起こすと、連続する傾向にあります。または、過去の不祥事が続けて明るみに出ることもあります。報道を見て「またか」と思われることがありませんか? (12)後継者問題がないか カリスマ創業者が企業を成長させていることは大いに評価できますが、そういう企業には後継者問題があることがあります。カリスマ創業者がトップを務めている場合、年齢や後継者育成について気にしておく必要があるでしょう。 (13)PER推移 ここまでの12項目が優良であり有力な投資先候補になったとしても、高値掴みはいけません。予想PERが過去に比べて過度に高くなっていないかを確認しましょう。過去の予想PERに比べて大幅に低い「バーゲンセール状態」が理想ですが、それを待つといつまでも投資できません。高値掴みでなければ良しとしましょう。 以上、13項目を上げましたが、100点満点の銘柄はありませんから、総合的に判断してご自身が納得できる銘柄を探してください。 注目の4銘柄を紹介 それでは、2月に権利付最終日を迎える、株価が上昇傾向にある高配当株を紹介(推奨ではなく紹介です)します。権利付き最終日(この日までに株を買えば配当金が貰えます)は、2025年2月26日(水)です。 (1)三陽商会(銘柄コード:8011) アパレル大手で、婦人服と紳士服のブランドを持ちます。全国の百貨店をメインとして、直営店、専門店、アウトレット、通販サイトといった販売網を有しています。業績は、英国ブランド「バーバリー」とライセンス契約が終了してから苦戦してきましたが、ここ数年で立て直しに成功しています。株価は、2022年春以降しっかりと上昇しています。 (2)ワキタ(銘柄コード:8125) 建設機械の商社です。商品開発、販売、輸出、レンタルを行っています。ほかに、介護関連事業、カラオケ機材関連事業、不動産事業(賃貸、分譲、ホテル)も営んでいます。業績としては、売上高は増収傾向にありますが、利益は現状維持傾向にあります。株価は、2022年春以降上昇しています (3)エーアイティーティー(銘柄コード:9381) 中国や東南アジアに特化した国際貨物輸送の会社です。海上輸送、航空輸送、通関業務、国内配送などを担います。業績はおおむね増収増益です。2020年2月期以降に売上高を伸ばして、2021年2月期以降に営業利益を伸ばしています。株価は長期チャートを見ると上昇していますが、この2年くらいはボックス相場です。 (4)進和(証券コード:7607) 「金属接合」を事業の核とした開発・提案型商社です。金属接合技術からスタートして、FA・航空宇宙機器などへと事業を広めてきました。EV、車載電池、半導体、空調機器など成長市場をターゲットにしています。業績としては、売上高は増加傾向にあります。利益は過去に比較して伸びていますが、ここ数年では現状維持傾向にあります。株価は5年チャートで緩やかに右肩上がりです。 高配当株に投資すれば、軟調な相場においても配当金があることが心の支えになります。また、すべての高配当株がそうではありませんが、株価がディフェンシブである銘柄が多いためメンタルが保てます。2月の権利付最終日を前に、高配当株に注目してみてはいかがでしょうか。 ◆免責事項 この記事では株式投資についてご紹介しましたが、あらゆる意思決定、最終判断はご自身の責任において行われますようお願い致します。ご自身の資産運用等において、損害が発生した場合、編集部ならびに筆者は一切責任を負いません。ご了承ください。 配当株で資産1億円超!元サラリーマン投資家が教える「新NISA」の使い倒し方【保有115銘柄を全公開】

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