女優の見上愛が、2026年前期放送の連続テレビ小説『風、薫る』（NHK総合）でヒロインを務めることが決定。24日にNHK局内にて記者会見が行われ、涙ながらに喜びと意気込みを語った。 【写真】見上愛、念願のヒロインに選ばれ涙 　文明開化が急激に進む明治。さまざまな西洋文化や新しい学問と共に、西洋式の看護学が日本に伝わった。まだ女性の職業が確立されていない時代に、この看護学を学んだ人たちは【トレインドナース（正規に訓練された看護師）】と呼ばれ、医療看護の世界に新たな風を起こした。 　この『風、薫る』は、その時代に生きたトレインドナース・大関和（おおぜき ちか）と鈴木雅（すずき まさ）をモチーフに描く、考え方もやり方もまるで違う二人の主人公のバディドラマ。同じ看護学校を卒業した二人が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながら成長し、やがて“最強のバディ”になって、まだ見る世界を切り開いていく姿を描く。 　脚本は、『あなたのことはそれほど』『初めて恋をした日に読む話』『病室で念仏を唱えないでください』などの代表作を持つ吉澤智子が担当する。 　このたび主人公の一人・一ノ瀬りん役に決定した見上。これまで何度か朝ドラのオーディションに挑戦していたそうで、念願かなっての出演に感極まったよう。登場するやいなや涙を流し、「私は今まで、夢や目標をあまり決めずに仕事をしてきました。それは、いろんな出会いに制限をかけないためです。だけど、これまで何度も朝ドラのオーディションに挑戦してきた理由を考えた時に、“出たい”と思っていたんだなと。朝ドラから素敵な女優さんが生まれていることもそうですし、皆さんの朝が素敵になって、1日が素敵になる手助けをするドラマに出させていただくことがものすごく光栄です」と喜びを語った。 　そんな見上は、今回はオーディションではなくオファーでキャスティング。その理由を、制作統括の松園武大氏は「大河ドラマ『光る君へ』でご一緒しまして、藤原道長の娘・彰子を演じていただきました。最初は感情を全く見せなかったのに、ドラマ終盤でゴッドマザー的な存在になっているという役どころだったのですが、役への向き合い方や、豊かな表現力、目を引く存在感、そしてフランクでチャーミングなお人柄に触れ、是非この役を演じてほしいと強く思いました」と説明した。 　役への意気込みを聞かれた見上は、「この2〜3年の間、現場で一緒に働いている方が誰も嫌な思いをせずに、心地よく働くにはどうすれば良いのかと考えながらお仕事しています。みんなが良い作品を作りたいという思いを持ち、気持ちよく働くのはすごく良いことだと思います。そして、そうやって作られた作品には、見てくださる方に届く温かさ、熱量、強さ、優しさがあると信じています。今回の作品で、そういったものが皆さんに伝われば良いなと思います」と語った。 　なお、もう一人の主人公となる大家直美役は、オーディションで決定するとのこと。 　連続テレビ小説『風、薫る』は、NHK総合ほかにて2026年春より放送。