理想のレンジへの道のりは長い|『Octane』UKスタッフの愛車日記

『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。マッシモはレンジレーバーの長期レストアに挑んでいるが、メイン車両と部品取り車両の選択など悩みは尽きない… 時間は本当にあっという間に過ぎるものだ。 2016年1月、まだ生まれたばかりの息子チェーザレのために、1978年式レンジローバーをプロジェクトカーとして購入したとき、彼の18歳の誕生日までには余裕で準備が整うだろうと考えていた。10歳になった時点で車を引き渡し、8年間一緒にレストアに取り組む計画だった。まだ遅れてはいないが、その第一段階の期限が近づいているにもかかわらず、準備はまるで整っていない。 私が14歳の頃、1983年か1984年のことだっただろうか、クラシックなレンジローバーを持つことを夢見るようになった。友人の母親が運転するマサイレッドの3ドア車でちょっとしたドライブをした経験がきっかけだった。我が家の当時のファミリーカーは1969年式フィアット500L(1983年に盗まれた)と、その代わりに母が購入したフィアット・パンダ45だったことを考えると、夢のスケールがどれほど大きかったか想像できるだろう。 2012年、友人から1978年式のタスカンブルーのレンジローバーを譲り受けた。シャシーナンバーは35842123Fで、彼がイギリスでまとめて購入した車の一部だった。それが、エンジンや重要な部品が欠けた状態ではあったが、私のガレージに入った初めてのレンジローバーだった。その後、この車は元々イタリアで販売されてから再びイギリスに輸入され、「Q746 APN」という登録番号を持っていたことを知る。 2016年初め、この車をレストアするための部品を探している間に、ベルギーで販売されていたもう一台の1978年式タスカンブルー、シャシーナンバー35845568F(最初の車から3145台後の車)を見つけた。こちらはエンジンが動かないものの3.9EFiエンジンが搭載され、状態もより良好。驚くべきことに、こちらもイタリアでのバックボーンを持っていた。 2017年には3台目として、1980年式サハラダストの車(シャシーナンバーLHABV2AA108812)を購入。2台の1978年式の部品取り車として使うつもりだったが、実際にはこれが3台の中で最も状態が良い。エンジンは故障しているものの、新車時から2オーナーで、トリノのオリジナルナンバープレートもそのまま。錆びもほとんどなく、レストアが途中で止まった状態だが、ほぼ完全な状態で残っている。ステアリングボックスだけが欠けているようだ。 さて、どうすべきだろうか。イギリスまたはベルギーの1978年式レンジローバーを保存してレストアするべきか。それとも、1980年式の車をレストアしてタスカンブルーに塗り替えるべきか。どの車もフレームオフレストアとエンジンの完全な再構築が必要になる。一般的に1978年式の「サフィックス」モデルの方がクールだと考えられているが、1980年式をレストアする方がはるかに簡単な作業だろう。さらに、100%オリジナルにこだわるつもりはない。Webasto製パノラマサンルーフ、3.9EFiエンジンと5速ギアボックスを追加し、内装も異なる素材でカスタマイズしたい。例えば、シートはレザーとウール、ダッシュボードにはレザーかネオプレンを使用するなどだ。 このように考えると、1980年式が論理的な選択かもしれない。しかし、賢明な友人は「全部売って、この馬鹿げたアイデアを忘れてしまえ」と言う。確かにそれも一理あるかもしれない。 その一方で、基本的な問題がまだ解決していない。車をレストア中に保管する場所が確保できていないのだ。今は遠く離れた倉庫に保管しているが、この問題をまず解決しなければならない。 ・・・何かアドバイスがあればぜひ教えてほしい。 文:Massimo Delbò

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