割り切ればこれで十分でしょ 　地方では過疎化や高齢化から、バス路線が廃止されたり、タクシー事業者の廃業が相次ぎ、移動手段の確保が課題となっています。 　そうした状況で、安全で環境に優しい新車ながら、安価な価格で手軽に乗れる小型モビリティの有用性が示されています。 【画像】超カッコイイ！ これが65万円の「めちゃ小さいクルマ」です！ 画像で見る（40枚） 　アントレックス（東京都新宿区）が販売する「EV-eCo」も、まさにそうした「ふだんの足」に最適なクルマです。 1人乗り超小型電動ミニカー「EV-eCo」 　EV-eCoは2024年2月に発売されました。 　道路運送車両法では「ミニカー」に該当するクルマで、車検や車庫証明が不要なほか、ヘルメット装着の義務もありません。 　運転にあたっては道路交通法上では「普通自動車」扱いになり、最高速度が時速60キロ制限で、高速道路は走行できませんが、普通免許で運転ができます。 　EV-eCoは、ミニカーにありがちな簡素なクルマといった出で立ちではなく、普通乗用車のようなスタイリングを採用したことで、日常使いでもなんら恥ずかしくないデザインをまとっています。 　ボディサイズは全長2400mm×全幅1125mm×全高1619mm。乗員は1名となっています。 　エクステリアは2灯式の大きなヘッドライトやスタイリッシュなグリルをはじめとする、存在感のあるフロントフェイスが特徴です。ボディサイドには乗用車のようなサイドミラーを備え、違和感のなさと運転のしやすさを両立しています。 　また、ミニカーや小型モビリティでは省かれることが多いドアやウインドウも備えており、「室内空間」がしっかり確保され、雨風にも耐えられます。 　インテリアはレッド×ブラックのレザー調シートのほか、インパネのシルバー加飾などを施し、パワーウインドウやバックモニター付き液晶モニター、開放感のあるサンルーフも備え、ミニカーとは思えない豪華で充実した内容です。 　パワーユニットは、定格出力0.59kwのモーターに、60V・58.2Ahのバッテリーを組み合わせ、最高速度50km／h走行を実現。満充電では約40kmの航続可能距離も確保し、近場の買い物や通勤などには十分です。 　ただし、地方で多い国道のバイパスでの走行は難しく、また急峻な山間部などでは航続距離も短くなることが予想されます。 　充電は家庭用の100V電源で充電が可能なため、特別な充電設備を用意する必要がないため、廃業が相次ぐガソリンスタンドを探す必要もなく、出先で充電することも容易です。 　そして車両価格（消費税込）は64万9000円。軽自動車のエントリーモデルの半額以下で展開され、非常に手頃な価格となっています。 　これまで普通車に乗り慣れた高齢者であれば、デザインも遜色なく、買い物や通勤・通院など、短距離の移動として割り切れば、十分良い選択肢になりそうです。