【佳子さまブラジルへ】事前訪問した「移住ミュージアム」を取材 2週間で国内8都市へ…苦難の道を歩んだ日系人に心寄せ

秋篠宮家の次女・佳子さまが、4日からブラジルを公式訪問される。 佳子さまは訪問に向け、事前に神戸市にある歴史史料館「移住ミュージアム」を訪ね、日本からブラジルに渡った移住者の当時の生活について学ばれた。 当日、佳子さまを案内した男性がJNNのインタビューに応じ、様子を明かした。 3日、窓をあけて笑顔で皇居に入られた佳子さま。あすからのブラジル訪問を前に、皇居・宮中三殿の賢所を参拝された。 佳子さまにとって、国際親善を目的とした海外訪問は今回で4回目。2023年のペルー、2024年のギリシャなど、現地で多くの人と交流し、友好親善に努められた。 1895年、日本とブラジルの間に「日伯修交通商航海条約」が結ばれて外交関係が樹立してから、今年で130年。佳子さまは、ブラジル政府から招待を受けて130周年の記念式典に出席し、ルラ大統領を表敬訪問されるほか、現地の日系1世やその子孫とも交流する予定だ。2週間の日程で、ブラジリアやサンパウロなど8都市を回り、各地で歓迎行事などに出席し、あいさつされる。 今年4月、佳子さまはブラジルについて知識を深めるため、神戸市にある「移住ミュージアム」を訪問された。日本人の海外移住に関する史料が数多く展示されている場所だ。当日、佳子さまを案内した男性に話を聞いた。 日伯協会 井澤誠一 事務局長 「まず、いらっしゃってエレベーターに一緒に乗ったんです。その時に、『玄関先にイペーの花がまだ綺麗に咲いてますね』と声をかけていただいて。イペーはブラジルの国花なんです。何事もよく勉強されている。よく知っておられるな…と様々な場面で感心しましたね」 佳子さまは展示スペースを回りながら、ブラジル移住に関する苦難の歴史について学ばれた。 20世紀初頭、日本は食糧不足などの問題を抱えていて、国策として海外移住が推奨されていた。当時のポスターには「さあ行かう一家をあげて南米へ」の字が躍る。 その後、約26万人の日本人が海を渡り、ブラジルへ。最初の移住は、サンパウロ州のコーヒー農場への雇用契約移民だった。「ブラジルには金のなる木、コーヒーがある」などとうたわれた移住生活だったが、移住者は厳しい労働を課せられ、帰国がかなわないまま現地に定住した人も。現在、200万人以上の日系人が住んでいて、ブラジルは世界最大の日系コミュニティを築いている。 佳子さまは、こうした歴史を説明するパネルを熱心に眺められたという。時には時間設定を忘れるほどだった。 日伯協会 井澤誠一 事務局長 「案内役の私が先を急ごうとしたときに、『ちょっとここ見せてください』『もうちょっと待ってください』と何度か言われました。そこで色んな問題を一生懸命お聞きになって、それに対して、『どうしたらいいんでしょう?』と熱心に質問されていた」 また、当時ブラジルに向かう船で使われたベッドを前にした佳子さまは。 日伯協会 井澤誠一 事務局長 「『一度座ってみてもいいですか?』とおっしゃって、自ら腰掛けて感触を確かめられてましたね。『実はお姉さんの眞子さんがこちらに来られたときも、同じことをおっしゃってこのベッドに座られたんですよ』と言うと、佳子さまはすごく嬉しそうに笑っておられました」 皇室とブラジルのつながりは深い。日系人たちのもとを、皇太子時代の天皇陛下をはじめ、両親の秋篠宮ご夫妻(2015年)、姉・小室眞子さん(2018年)らも訪問。苦難の歴史を歩んできた日系人とその子孫に心を寄せられてきた。 今回、佳子さまは2週間かけて、ブラジル各地で日系人のために建てられた慰霊碑に花を手向け、拝礼される予定。 皇室が長く築いてきたつながりを大切に、4日、日本を出発する。

もっと
Recommendations

ゲームアプリで知り合い…小中学生の女子に性的暴行か 男を逮捕

オンラインゲームアプリを通じて知り合った女子小学生と女子中学生の2…

給食も麺に?コメ高騰で加速する“小麦シフト” 「売れば売るほどうれしいわけでもない」 物価高に立ち向かう老舗製麺所の挑戦 愛知・豊山町

小麦の収穫が本格化するなか、コメ不足の影響を受けて小麦需要が高ま…

次世代エネルギー・核融合、30年代に「世界に先駆けた発電実証」目指す方針…政府が国家戦略改定

政府の統合イノベーション戦略推進会議(議長・林官房長官)は4日…

“知人”からのメッセージに違和感 インスタグラムのアカウントに不正アクセス 男を逮捕 札幌

札幌・厚別警察署は2025年6月5日、不正アクセス禁止法違反の疑いで札…

【志田未来】推し活「FRUITS ZIPPER」3周年ライブに参加で満面の笑み「8月のSSAにも大期待」 フォロワー “フラスタとっても素敵”

俳優の志田未来さんが、推し活の一コマを投稿しています。【写真を見…

自民・菅副総裁「パートナーとして協力すべき重要な隣国」韓国・李在明大統領の就任に祝意を伝達

韓国の新しい大統領に李在明氏が就任したことを受け、日韓議連会長の…

女性技術者を増やしたい…女子の理系進学を“応援”する取り組みとは 数学が好きでも「先生からはあまり勧められない」との声も

多様な商品を開発するため、女性の技術者を増やしたい。女子の理系進…

野口健氏 外国人医療費未払い対策に私見「保険の確認を終えるまで医療行為が始まらなかった」

アルピニストの野口健氏が5日、自身の「X」を更新。政府が国内で…

「今度2人でご飯に行きたい」56歳の市議会議員が市の20代女性職員にセクハラか 辞職願を提出 愛知・小牧市

小牧市議が「セクハラ」をおおむね認め辞表を提出です。 【写真を見…

【初公判】過失運転致傷より罰則重い無免許危険運転致傷と麻薬取締法違反の罪問われた男…起訴内容認める(静岡地裁)

過失運転致傷よりも罰則が重い無免許危険運転致傷と麻薬取締法違反の…

loading...